楓「あ、そういえばあなた名前は?」

男性に腕を引っ張られている楓は走りながら名前を聞く

男性「ああ〜俺はね〜太陽(たいよう)っていうんだ」

楓「たいようさん?」

太陽「そう、太陽!なんのひねりもない名前だけど意外と気に入ってるんだよね、というか太陽!って呼び捨てでいいよ!」

楓「・・・」

楓は太陽にそう言われるが困ったような表情になる、なぜなら他人にそう言われたのははじめてだったのだ

楓「まあ、あなたに似合ってる名前だと思う」

太陽「お!ありがと!ほら、ついた!キッチンはこっち!!ほらほら早く行こうよ」

楓「ちょ・・・ちょっと待って」

太陽の足の速さに息が上がる楓

そんな楓が落ち着くのをまだかまだかと待ちわびている太陽

太陽「じゃあ、あっちに見えるドアに入ってきて!俺先にキッチンに行ってるわ」

楓「わかったわ」

太陽はすぐに屋敷の奥の方へと消えた

楓はようやく息も落ち着き、館のなかを見渡す

楓「使用人も全然いない、けど綺麗な館、あれ?この肖像画は・・・・お父様?!」

楓は玄関の奥に飾ってあるひとつの肖像画をみあげている、そこに描かれているのは確かに楓の父の姿だった

楓「ということはここの館も我が家の?!でもここは一度も来たことなんてない」

楓はそうひとりごとをつぶやきながら他に変わったところがないか見渡している

楓「本当は今日はこの前視察で行ったホテルに行くつもりだったのよね・・・イタリアのホテルなのに日本で住んでた頃の私の家の造りに似ていて懐かしくなってしまって・・・」

楓はそういいながら先ほど太陽に言われた扉の前まで歩いてきた

楓「ふふ、初対面の相手なのに一緒についてくるなんてはじめてだわ」

楓は扉のドアノブに手をかけながらひとり思い出し笑いをしている

男性の声「そこでなにしてんの?」

楓「え!?」

太陽とは違う、少し低めの声が頭上のほうから響いてきた。楓はすぐに声のする方を見上げた

楓「あなたは、誰?」

男性の声「・・・・先に君が名乗るべきだと思うけど」

男性は楓の問いにそう冷たく返す

楓「あの、ごめんなさい。私の名前は楓です。さっき太陽って人に会って料理を食べてほしいと言われてここにいるんです」

男性の声「ふ〜ん、それはそれは、気の毒だね」

楓「え?」

男性の声「いや、なんでもない、俺の名前は聖也(せいや)だよ。セイとでも呼んで、まあまた会えると思うよ、それじゃ」

楓「え?あの!」

セイ「ほら、太陽が待ってるよ」

セイはそう言って背をみせながら手をふる

楓「え、あっそうだった」

楓は慌てて扉を開ける

そこは長い食卓テーブルがあった

楓「このテーブルは日本の家とほぼ同じ長さね、別荘はちょっと小さめなのよね」

楓は椅子へと座らずに扉の横で太陽を待つことにした

楓「・・・呼び捨てね、はじめてだわ」

楓はそうひとりでつぶやきながら少し微笑んだ

☆☆☆☆

続く

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