楓「あのこは?」
西田「はっ、花沢様の別荘にてなんの問題もなく、すごしております」
楓「そう」
楓はそう言った後、西田に向かって手を出した
西田「はっ」
楓にすぐに書類を渡す西田
つくしがニューヨークについて、2週間が過ぎていた
西田の心の声(普段は会長はプライベートのことは一切お聞きにならないのに。。。)
西田はどことなく嬉しそうな表情だった
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ここは花沢類のニューヨークの別荘
類「身体、大丈夫?」
つくし「ぜんぜん!だいじょう~ぶ!私食べづわりで太っちゃったから、いまのうちに少しは痩せなきゃ!妊婦は太ったらだめなんだってさ!」
類「だからって、そこまで張り切って散歩しなくても・・・もう30分は歩いてるよ?」
つくし「だ~~ってニューヨークにいきなり連れてこられて、お医者様には飛行機乗った後だから~とか言って、また検査されるし、や~~~っと自由に動けるようになってきたんだもん!そりゃあ動くよ」
類「でも、家の庭をただいったりきたりして・・・むなしくない?」
そう、つくしは別荘からでるのを許されていなかったため、別荘にある洋風の庭の端から端まで、ただいったりきたりを繰り返していた
つくし「これぐらいしか・・・動くことできないじゃない!それにこの庭すごい綺麗だし広いからいい~の!」
つくしは腕を大きく振りながら、一生懸命散歩をしている
そんなつくしを、庭にある屋根がついたガーデンハウスの前のベンチに座って見守る類
類「ねえ、そろそろ休みなよ。美味しいノンカフェインのコーヒー、持ってきてもらうからさ」
つくし「!!!ありがとう!!」
つくしは類のもとへと向かう、そこにタマが現れた
タマ「あらあらこのこは本当にもう・・・」
タマはつくしが汗をかいているのを見逃さず、パパッと汗を拭こうとした
つくし「タマ先輩!ありがとう!自分でできるから大丈夫」
タマ「・・・これは着替えもだね」
つくし「え~~コーヒー飲んでからでだいじょう・・・」
タマ「ほら行くよ」
つくし「う~~」
タマはつくしを引っ張り、類はそれを笑顔で見送る
つくし「早く着替えて戻らなきゃ!」
つくしは用意されていた服に着替え、また類のもとに戻ろうとした
つくし「あ、そうだ」
タマ「なんだい?」
つくしは何かを思い出したかのように、タマの顔をのぞきこんだ
つくし「お義母さんのお話・・・聞きたいな~??」
にやにやとした笑いのつくしに、やれやれといった笑い方でタマがかえす
タマ「仕方ないね~」
つくし「花沢類も、いてもいい?」
タマ「いてもいいもなにも、この前西門と美作のぼっちゃんたちにも聞きたいと頼まれてたからね・・・あんたたちなら、信用してるからいいさ。ただし約束を破って口外するようなことがあったら、あんたたち、ただじゃおかないからね」
つくし「大丈夫!私たち、口は堅いから」
つくしは笑顔でそうこたえた
つくしとタマが花沢類のもとへと戻る
コーヒーもちょうどつくしに合わせて運ばれてきた
つくしは嬉しそうに、いただきまーすとそのコーヒーを飲む
そんなつくしを嬉しそうにみつめる類
タマ「花沢のぼっちゃん、仕事もあるだろうに、ここに入り浸って・・・物好きだね~」
タマの言葉に類は笑う
類「ほら、つくしのこと、司に頼まれたからさ。道明寺家に頼まれたとなったら、一番大事な仕事でしょ」
類はそういってタマに笑ってかえした
タマ「仕事・・・ねえ?」
タマは類の心の中にまだある、つくしへの消えない秘めた想いに気づいているようだった
類「タマさんがここに来たってことは・・・話でも聞くの?」
つくし「そう!!お義母さんの話、聞こうと思って!」
類「俺は聞くのはじめてだな」
つくし「あっ、聞いてた話の所までは説明しなきゃだめだよね!」
類「うん、お願い」
つくしはタマに聞いてた部分だけ類に楓の過去を話す
つくしはそれはもう感情移入たっぷりと、太陽とセイのことについては特に、目を閉じながらうっとりと説明をしていた
つくし「それでね、お義母さんの初めてとも言える仲良くなった男の人の名前が~清宮太陽と如月聖也っていうんだって~」
つくしがハートマークを飛ばしているような感じで二人の名前を言った、その時類が驚いたような声でつぶやいた
類「清宮・・・」
美作・西門「如月・・・」
突然の美作と西門の声に驚くつくし
つくし「おっつ・・・いつのまに」
美作「久しぶり!といっても二日ぶりだね。あの時忙しそうだったから今日改めて来てみたんだよね」
西門「お腹、少しでてきたね」
つくし「えへへ~」
つくしがお腹を撫でて幸せそうに笑った
類はそんな風に笑うつくしの横でつくしの方を見ながら微笑ましそうに笑う
美作「お前らのほうが夫婦みたいだよな」
西門「言えてる」
西門と美作がそういって笑う
類とつくしは目を見合わせて笑いあった
類「そんなの司に聞かれたら、俺また殴られちゃうよ」
類はそういって笑って否定した
西門「それで・・・だ。清宮と如月っつったら。。。」
美作「清宮は今は裏世界のドンだろ・・・うちとも繋がりあるぞ」
西門「如月もIT事業成功し、道明寺と同じくホテル王にもなって如月財閥・・・・確か道明寺より上だよな」
美作「あそこの家はもう日本だけじゃなく世界有数の財閥・・・やばいもんな」
つくし「道明寺家に上がいるんだ・・・」
つくしは驚いたように目を見開いた
類「でもそこのトップ二人は確か英徳学園卒業だよね」
美作・西門「お、そうそう!!有名だったよな」
つくし「日本の?!英徳学園に通ってたの?!そんな大企業のトップが?!」
西門「おいおい、お前忘れてない?俺たちも一応日本を代表するトップ企業背負ってるんだけど?」
つくし「忘れてた・・・・」
美作「まじかよ・・・」
つくし「さすがにそれはないけど・・・みんなといると時々そういうのを忘れる~っていうか、イメージが広がらない~っていうか」
つくしは慌てて言い訳をはじめた
西門「それに確か清宮と如月は、伝説残してるよね」
つくし「伝説?」
西門「そう、栄えある英徳学園、清宮と如月は一期生。後に学園を治めるようになったのは俺たちF4だろ?清宮と如月がそれをはじめたトップバッター」
類「確か、双璧の二人と言われ天月(あまつき)様って女生徒に大人気だったんでしょ」
西門「よく知ってるな!類。俺たちみたいなF4呼びみたく、当時、天月様~~ってものすごい人気だったんだってよ。それこそ当時の新聞一面に二人の顔がでかでかと載るくらいな」
美作「しかも下手な芸能人よりも人気があったって俺も母さんから聞いたことがある」
西門「すぐに報道されないようになったらしいけどな」
美作「ああ・・・・でも男の中の男!超男らしいーー!!とかいってそりゃもうものすっっっごい人気で、清宮太陽は天、如月聖也は月。陰陽の二人、双璧の二人、天月様っていろんな呼び名があった中、天派と月派の派閥までできたっていう伝説があるんだよな」
つくし「そんな凄い二人と・・・お義母さん・・・・もしかして恋愛に発展とか・・・する?」
つくしがわくわくとした瞳でタマの方を見る
タマ「・・・・それじゃ、話そうかね」
つくし「やったー!!!!!」
美作・西門「やばいぐらい気になる」
類「・・・」
類も気になるようでタマのほうに視線を向けた
そしてタマが楓の過去を話し始めた
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続く