タマ「私がりんごを持った楓様の後を追った日、はじめて清宮様と如月様に会うことになった」

タマは懐かしそうに目を細めながら花沢類のほうに視線を向けた

タマ「そうだね・・・つくしの言うとおり、如月様は花沢のぼっちゃんによく似ている。でも雰囲気はぼっちゃんのうように柔らかくはなくて、どこかトゲがある冷たい瞳が印象的だった。ビー玉のような目がその印象をよりいっそう怖いものにかえていたんだよ。まるで何もかも見透かしているような目だった」

つくし「一番最初の頃の花沢類・・・みたいな」

類「・・・そんな風に思ってたの?」

つくしのつぶやきに、類が首をかしげながらつくしに笑いかけた

つくし「うん・・・綺麗過ぎて、近寄れない雰囲気だった」

あまりに素直に認めたつくしに、類は少し照れくさそうにしたがそれを悟られまいと視線を上の方へと上げた

類「ふ~ん、そうなんだ」

まるで照れてなんかいないといった素振りなので、つくしはそれに気づかない

西門「まあ、類はどことなくハーフっぽくはあるよな」

美作「そうそう、小さい頃なんか女の子かよ!って思ったもんな」

西門「そうだったそうだった!司なんて可愛い子がいるぞ!って言ってたもんな」

美作と西門はそう言って思い出を語り笑いあう

類「かんべんしてよ」

類は困ったようにやさしく笑った

タマ「逆に清宮様は・・・司ぼっちゃんをね、明るく元気にしてひねくれたところなんてない真っ直ぐな御方だったよ。天然パーマも似ている部分ではあるね」

つくし「・・・・ずーーーーっと気になってるんですけど!」

つくしが突然身をのりだした

タマ「なんだい?」

つくし「あの・・・清宮太陽さんってもしかして司の父親!?太陽さんのお兄さんと婚約者とか言ってたけど、太陽さんと結婚した~~とかじゃないの?!結婚のときに一度だけ病院で会ったんだけど・・・実は名前を知らないんだよね・・・司に聞いてもあんな奴しらねえ~とか言って何も教えてくれないし・・・」

そんなつくしの問いに西門が否定をした

西門「司の父ちゃんが清宮太陽だとしたら道明寺太陽になってるはずだから、清宮のTOPが清宮太陽なんだからそれはないだろ」

美作「・・・・そういや俺達ですら、司の父ちゃんに会ったことないよな・・・」

類「今は身体を壊してずっと入院してるんだっけ、司の父ちゃん・・・」

つくし「えええ~~大恋愛発展かと思ったのに~~」

そこでタマが首をふって否定した

タマ「そもそも清宮の今のTOPは太陽様ではないんだよ。一番最初は清宮太陽だったけどね」

つくし「え?!」

西門「え・・・でも有名だよな、清宮太陽」

美作「うん」

類「・・・・」

類だけは何かを知っているかのようだった

タマ「そう・・・すぐに報道されなくなった方だし、あれは今の若いもんにはちゃんとした事実が伝わってないのかもしれないねえ」

つくし「え?太陽さん、何かあったの?」

タマ「そこは後からちゃんと話すよ・・・イタリアであのあと、楓様が清宮、如月様と三人で遊ぶようになって数日、すぐに当主にバレたのさ」

つくし「え・・・」

美作・西門「やばいじゃん」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ここはイタリア、道明寺の敷地にある秘密の館

楓「だいぶ私もうまくなったんじゃないかしら」

太陽「なんで俺より楓ちゃんのほうが上達早いんだよ・・・」

セイ「・・・だからいっただろ、太陽には料理のセンスがないんだよ」

楽しく料理をする太陽と楓を横目に、セイも一応キッチンの場にいたがセイは料理には一切手をだしていない。

楓「クッキーもいい色になるようになったわね」

太陽「一番最初、炭みたいだったもんな」

二人はそう言って笑いあっていた。セイは無言だったが少し微笑んでいるようにも見える

ハナとタマもそばに控えてはいたがそんな三人の邪魔をしないように静かにしていた

バタバタバタバタ

突然、数人の足音が近づいてきた

太陽「なんだ?・・・うわやばいっっ!逃げるぞ」

セイ「・・・・やばいかもな」

楓「?!」

今度は逃げる暇すらなかった。すぐに逃げようとしたのだがキッチンの扉が開けられるのが先だった

西田(父親)「・・・・」

現在の司の秘書の西田の父親が扉を開けて入ってくる

後ろに続くのはもちろん、道明寺家当主だった

楓「・・・・お父様」

セイ「・・・・」

太陽「やっば・・・」

道明寺家当主は右手で持っていた杖で床をドンドンと二回叩いた

当主「ハナ」

ハナ「はい」

当主「二度はないといったよな?」

ハナ「はい、覚悟の上です」

このやり取りに楓が飛びつく

楓「違うの!ハナは私に脅されてしかたなくやったのよ!」

楓のこの言葉にハナは涙がでそうになるのを目を閉じてこらえた

太陽「そう!俺も脅した!!だからこの使用人は悪くない!」

太陽もハナのことを庇う。太陽は楓から信用できる使用人だと、ハナのことを紹介されていた。そして太陽もハナのことを気に入っていたのだ。

当主「・・・・」

当主がまた床を杖でドンと突いた、その音に楓がビクッと身体を強張らせる

でもその音にまったく動じていないセイが言葉を発した

セイ「・・・・・あのさ、おじさん、いや、道明寺家当主。御宅の跡取り、日本の学校に通わせない?俺達と同じ学校にさ」

当主「・・・・」

当主がギロリとした目つきでセイを睨んだ、周りの空気に緊張感が走る

ハナは当主に口答えをしたセイに驚き、目を見開いたままその場で硬直してしまった

セイ「外国でも学ぶべきことはあるだろうけど、日本の英徳学園なら、道明寺も寄付してるんだし、いいんじゃないかな。このこはこのままこっちにいても、たぶん〔強く〕はならないよ」

太陽「おいセイ・・・お前当主に向かって・・・ああ、でもそうだよな、英徳卒業ってのは、今後有利になってくと俺も思うよ。日本のTOP企業の娘や息子ばかり通っているし繋がりもより強くなるよな」

少しだけ静けさが漂ったあと、当主から意外な言葉が飛び出した

当主「・・・・西田」

西田(父親)「はっ」

当主「楓を英徳へ、それとこいつらを見張っておけ」

西田(父親)「はっ!!」

当主はそのままその部屋をあとにした

ハナ「・・・・」

タマ「・・・・・」

ハナとタマは驚きのあまり言葉が出ない

セイ「良かったね。ハナさんもお咎めがないってよ」

ハナ「は・・・い・・・ありがとうございます」

ハナはいまだ信じられないといった風に呆気にとられていた

セイ「別に・・・ただ意見言っただけだから」

太陽「さすが・・・セイだよな」

楓「・・・・あのお父様が人の意見の言いなりになるなんて・・・」

ハナ「・・・・まだ17歳のお二人に・・・」

そう、太陽とセイも実は17歳だったのだ。ずいぶん大人びてみえた二人だったが、楓と一学年しか違わなかった

楓はもうすぐ17歳、太陽とセイはもうすぐ18歳になる。

楓「というか私が日本の学校へ?英徳に?」

セイ「そうだよ」

楓「・・・・ありがとう」

楓はセイにしか聞こえないような声でお礼を言った

実は、セイは数日前にイタリアの学校で楓と偶然会っていた

いや、本当は偶然ではなかった。楓のお腹の痣を気にしていたセイは、楓に黙って楓の学校まで足を運んでいたのだった。

セイはそのことを、太陽には秘密にしていた。

あの日、学校に向かった先でセイが見たのは、ひどい虐めを受けている楓の姿だった

☆☆☆☆

続く

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