ハナ「楓様、いってらっしゃいませ」

ハナに見送られ、楓は道明寺家の車に乗り込んだ

セイの言葉により、楓は日本の道明寺家に帰ってきていた

英徳学園に楓は通うことになったのだ。

手続きや、諸々の準備はすぐに終わったが、仕事の関係もあり、英徳に通うことができたのはイタリアから帰国後一ヶ月たってからだった

楓の学年は高校二年、セイと太陽は一学年、上だ。

楓の着ている制服は、現在の牧野つくしが通っているときの英徳の制服とは少し違っていた

ジャケットは落ち着いた茶色、中はワンピースで胸元には小さめの紐リボンがついていた

楓を乗せた車が英徳学園へと入っていく、今日は楓が英徳に入って二日目の登校だった

昨日の登校初日は、楓に挨拶に来る同級生や先生の相手、学園の中を覚えるだけで一日が終わっていた

楓が乗ってる車の扉を運転手が開けた

楓が足を揃えて車から降りる

楓の車をみつけた同級生たちが次々と近寄ってきた

女生徒「おはようございます、楓様」

男子生徒「おはようございます!道明寺様」

先生「おはようございます、楓様」

先生ですら、道明寺楓には様付けだった

楓「みなさん、おはよう」

女生徒「きゃーーーーおはようって言ってくださったわ!」

一部の生徒たちが黄色い悲鳴に近い歓声をあげる

道明寺楓は、女生徒の憧れのまとになっていた

楓「・・・」

楓は周りに微笑みながら、学園へと入っていく

楓「・・・・・・・」

楓の周りにはカバンをもとうとする物や、楓と話そうとしてくる女生徒でむらがっていた

楓「・・・・少しだけ一人にしてくださる?」

女生徒達「は、はい!!」

楓にそう言われ、一瞬にして楓の周りから人がいなくなった

楓は小さなため息をついてから、英徳学園の、非常階段へと向かった

金属の扉がぎぎ~っと開く、つくしが見ていた英徳の景色より、当たり前だが昔の楓がみてる英徳の外の景色の方が、木の数がかなり多かった

楓「まるで森の中の学園ね・・・」

楓がそうつぶやいたあと、誰もいないはずの非常階段に声が響いた

セイ「俺もそう思うよ」

楓「セイ・・・」

なんと非常階段の下の階段側に、セイが寝転んでいた

楓とセイは、呼び捨てで呼び合うのに違和感がないくらい、距離が近づき仲良くなっていた

楓「驚いた、来ていたのね」

セイ「一応ね・・・」

楓「私服なのね」

セイ「君も、私服できても大丈夫じゃない?」

楓「・・・規則は規則よ」

セイ「ほんと君って真面目だよね」

楓とセイが笑いあう

セイ「それで?今日はどうしたの?」

セイが階段を登り楓の横へと移動した

楓「なにが?」

セイ「非常階段にいるから、君イタリアでもいたよね、階段好きなの?」

セイはそう皮肉って笑った

楓「・・・一人になれる場所ってここくらいしかないじゃない」

セイ「・・・俺もそう思ってここにいたんだけど、どうやらもう一人ではいられないみたいだ」

セイがそう言って楓を見て笑うと、楓は申し訳なさそうに謝った

楓「ごめんなさい」

セイ「別に、ここは誰が使っても良いんだし、謝ることじゃないよ。それで?今度はなにがあったの?」

セイが優しく笑って楓にそう言ってくれたので、楓も安心して素直に悩みを吐き出した

楓「日本では、みんなが笑顔で迎えてくれて、言ってもいないのにお世話までしてくれるわ・・・前ならこれが当たり前だったけど・・・けど道明寺じゃない楓・・・もし〔私〕だけだとしたらあの人たちはこうなのかしら?」

セイ「・・・・・・」

セイが無言で笑う

楓「やっぱり違うわよね」

セイ「気になるなら、自分で確かめてみたら?」

楓「え?」

セイ「変装して、同級生の本音聞いちゃうとか、同級生から隠れて、自分のことをなんて話してるか盗み聞きしてみるとか」

セイはそういって意地悪そうに笑う

楓「そんな人を騙すようなこと・・・」

セイ「でも君は知りたいんだろ?人の裏側を、全てを」

楓「・・・・」

楓はこくりとうなづいた

セイ「人の裏を知ったら、傷がひとつやふたつじゃすまないよ?」

楓「わかってるわ・・・」

楓がそう小さな声でつぶやいた

セイ「・・・・でもその経験は、道明寺には役立つと思うよ」

セイはそう言って、楓の背中をぽんと押した

セイ「表だけじゃなく、裏も知って、現実(真実)を見よ。な~んてね、俺もそんな偉そうなこといえないんだけどね」

楓がセイの言葉に感心したように笑った

楓「セイは、表でも裏でも人気者でしょうね」

セイ「・・・誰も本当の俺なんてみちゃいないだろうけどね」

楓「え?」

セイ「なんでもない、まあ、今日はこの場所ゆずるよ。それじゃあね」

楓「あ、セイ!ありがとう、またね?」

セイ「・・・・」

セイがバイバイといった風に手のひらをひらひらとさせて扉からでていった

楓「ただ一学年上なだけなのに、セイはとても大人だわ・・・私もそうなりたい」

木の香りがのった風の香りを思いっきり吸った後、楓は頬をパンパンと叩いて、教室へと向かった

教室に行く前に通るホールにて

女生徒「天月様よ~~~!!!!!!」

女生徒達「きゃあ~~~~~!!!」

男子生徒「天月様!!!」

男子生徒達「天様!!!月様!!!!」

女生徒「かっこいい~~~~~~」

ホールには女生徒と男子生徒が黄色い声援をあげ生徒の集団ができていた

天月(あまつき)様や天(てん)様、月(つき)様と呼ばれて黄色い声援を一斉に浴びている二人は

清宮太陽(天様)と如月聖也(月様)だった

楓「ほんと、凄い人気・・・こんなに人気な二人だなんて知らなかったわ」

実は楓は昨日の登校初日から、女生徒達から天月様の人気について語られていたのだった

楓が、ホールからは少し離れた場所で二人の姿を確認し眺めている、離れているはずなのに、視力がいい太陽がすぐに楓に気づいてしまった

太陽「楓!!」

太陽が突然楓のことを呼び捨てで呼ぶ

楓「え?」

太陽が楓をみつけたあと、すぐに笑顔で近寄ってきた

楓「あ、あの」

いつもとはちょっと違った雰囲気に見える太陽に少し戸惑う楓

太陽「楓ちゃんがいるってきいて、久々に登校してきちゃった」

太陽が楓にしか聞こえない声でそう耳打ちする、今度は楓のことは呼び捨てではなく、雰囲気が一瞬柔らかくなったように見えた

女生徒「きゃあ~~~~~~」

男子生徒「楓様と天様・・・絵になる~~~!!」

女生徒「素敵すぎ~~~~」

太陽と楓が並ぶ姿に、また大きな歓声があがる

セイ「・・・・・」

セイがおいおいと言った風に、眉間にしわをよせた

そう、本当は楓と太陽が仲が良い事が、周りにバレると厄介な事になるのだ

でもそんなことはおかまいなしに、太陽は笑顔で楓にぐいぐいと接してしまう

そんな太陽を引きとめようと、セイも楓の近くに向かった

女生徒「楓様と天月様が並んでいるわよ!!!3人の並んだお姿がみれるなんて!!!」

男子生徒「やばい、素敵だ・・・天月様と楓様、最高すぎです!!」

黄色い歓声がなりやまない、それもそのはず

太陽の見た目は身長が高く、獣のようにするどい瞳、けれど天然パーマで笑うと凄い優しく、周りを明るく照らしてくれるようなかっこよさ

セイは髪の毛がさらさらで、目はビー玉のように透き通っている、中性的な美男子で、太陽と同じくらい身長も高く足も長いく雰囲気は少し冷たい印象だがそれがまたかっこよかった

そこに並ぶ楓も、女性にしては身長が高く、真面目な見た目ではあるが、凛々しさがある目鼻立ちの美人でモデルのようなスタイル、誰も寄せ付けないようなオーラがまた魅力的だった

その三人が並ぶと圧巻で、ほかの生徒にとってはまるでまばゆい光に包まれてるような存在だった

女生徒「はあ、素敵・・・・」

女生徒がその三人に見惚れている

周りの目がありすぎて楓とセイが、困ったように視線を交わした

そして同じ事を考えたのか、お互いに目配せして動き出した

太陽「お、おい・・・!」

楓とセイが颯爽とその場から歩き出し、太陽もそれに気づきすぐについて行った

三人が颯爽と歩く姿は、未来でいうF4が歩いてくる姿に似ていた

周りからは大歓声があがり、そのまま人があまりいない場所を求めた楓とセイは

未来でF4がたまり場にする、カフェテリアスペースに向かうのだった

☆☆☆☆

続く

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