メモ用紙を見た楓は、パーティーが終わった後に二階の奥の部屋へと向かってしまう

 

【パーティー後、二階の奥の部屋で君を待っている、太陽には秘密で二人で話をしたい】

 

このメモ用紙の差出人をすっかりセイからだと思い込んでいた楓

 

この差出人をセイにあって確かめることができたのであれば、あんなことにはならなかったのかもしれない

 

楓は、メモ用紙を渡されたお手洗いでの出来事のあと、すぐにパーティー会場へと戻ったのだが、残念なことに、また会場の客たちにかこまれてしまっていたのだ

 

しかも、それを遠くから確認したセイと太陽は、客たちに囲まれている楓を見て、話しかけるのを遠慮してしまった

 

楓も、セイからであろうメモ用紙をもらってしまっていたことで、あとからゆっくり話せるからいいやと思い込んでしまい、セイの方へと積極的に行こうとはしなかった

 

こういった交流の場は、のちのち道明寺家にとって、でかい繋がりになる可能性も秘めている

 

それはセイや太陽も同じこと、周りを無下にして自分のためだけに過ごす事はできない

 

だが、そんな状況がかえって良くなかった

 

そういった状況は落とし穴ができやすい

 

そして、楓にとっての落とし穴が、今日ここで出来上がってしまっていたのだ

 

二階の奥の部屋とは、階段をのぼった先にある廊下の奥にみえる扉のさきだとすぐにわかる家の造りだった

 

なので、迷うことなく楓はそこの扉を開けてしまう

 

楓「……セイ?」

 

奥の部屋の扉を躊躇することもなく開け、セイの名前を呼びながら入ってしまった楓

 

この時の楓は本当に無防備で無知だった

 

楓「部屋が暗くて何も見えない…電気はどこかしら…」

 

すると部屋の奥の方でガタッと音がする

 

楓「誰?!!・・・・」

 

暗闇の中動く人影に驚き、楓はビクッと身体が反応した

 

男の人らしき人影が動くのが見えるが、先ほどまで明るいパーティー会場にいた楓にとって、まだこの部屋の暗さには目が慣れていなく、何も見えていない状態だった

 

楓「セイ・・・・なの?」

 

楓はそう聞き、人影が誰かを確かめるために聞いた、だがかえってきた声がいつものセイとは少し違う声だった

 

男性の声「そうだよ」

 

楓「……声、いつもと違うわよね?」

 

かすれた男性の声に、楓は思わずそう言ってしまう

 

なぜならいつものセイの声は、透き通るような優しく低い声だからだ

 

男性の声「少し…会場の乾燥にやられちゃって…埃とか苦手なんだ。。。げほっごほっ」

 

男性が咳き込むようにして身体を丸めたようだった

 

楓「だ、だいじょうぶ?」

 

楓はセイだと思い込み、心から心配してそう聞いた

 

男性の声「…」

 

だが、男性が返事をしなく丸まった状態のまま動かないため、セイだと思い込んでいる楓は、真っ暗闇の中、男性がいる方へと近づいてしまった

 

楓「あの…セイ、飲み物でも持ってきましょうか?」

 

そう心配そうに男性の顔をのぞきこもうとしたとき、突然楓の身体が何者かに押さえつけられた

 

楓「きゃっ!!だっだれっ!!!」

 

男子生徒「…おい、早く口押さえろ」

 

男子生徒2「わ、わかってるよ」

 

楓「んーーーー!!!」

 

楓はじたばたと暴れ逃げようとするが、男性二人の力に女の楓が敵うわけもなかった

 

楓「…んん!!!」

 

あっというまに顔と腕をおさえられた楓

 

だんだん暗闇に目が慣れてきて、さきほどのセイだと思い込んだ男性の顔がみえるようになってくる

 

楓「!!!!」

 

楓は、視線の先に見えた顔に絶望をした

 

セイだと思い込んでいた男性は、不知火だったのだ

 

楓「んんんーーー!!」

 

驚いている暇もなく、楓がまた暴れそうになったために。男子生徒二人に、この部屋に設置されているベットの上へと乱暴にほおり投げられてしまった

 

楓「!!!んんーー!!」

 

ベットにうちつけられた状態になった楓の全身に痛みが走る

 

すぐに起き上がり叫び声をあげようとするが、痛みで身体が思うように動かない

 

そしてまた口と腕をしっかりと男子生徒達におさえこまれてしまった

 

楓「っ!!!」

 

黙ったままの不知火が、ゆっくりと楓の方へと近づいてきた

 

楓「!!!!」

 

楓は足をじたばたと動かし必死に抵抗をするが、それすらも思うように動かせないでいた

 

不知火「これからおこること、誰かに訴えても無駄だからね?道明寺楓は、自分の足でこの部屋に来た。だからこの部屋でこういうことされるのを、道明寺楓は自分から望んできたんだ」

 

不知火が気持ち悪い笑みを浮かべながら、そう言って楓へと近づいてくる

 

楓「んんーーーー!!!!!」

 

腕を振り上げたいが、しっかり押さえつけられている楓の腕はピクリともしない

 

不知火「まだ、男に勝てると思ってるんだ?さっすが道明寺家のTOPになるつもりの女だよ!!!」

 

不知火は、まるで人でも変わったかのような恐ろしい形相に変わり、そう叫び声をあげて楓の方へと近くに置いてあった花瓶を持ち投げつけた

 

少しずれていれば、自分の身体にあたっていたであろう花瓶に、楓は恐怖で身動きができなくなってしまった

 

不知火「数百万人のグループのTOPに女?!笑わせる!!!女がTOPにたつなんて間違ってる!!TOPには俺のような人間のほうがふさわしい…お前は俺の女になってそのまま黙っていうこと聞いてる人形になってればいいんだよ!!!」

 

楓「っ・・・・・」

 

不知火の笑いながらそう叫ぶ姿に、楓は言葉を失ってしまった

 

外はいつのまにか雨が降り出し、雷が鳴り始めていた

 

その雷の音と光がより一層、不知火の豹変ぶりを際立たせ、楓を恐怖へとおとしいれてしまった

 

不知火「そのまま黙ってれば、痛くしないでやってやるよ」

 

楓「んんっ!!」

 

不知火が、楓の太ももをおさえたかと思うと、そのまま楓の身体へとのしかかってきた

 

不知火「女はかわいそうだよなあ~……結局男には敵わない、なにもできない無力な生き物だからな」

 

楓「!!!!」

 

不知火「おいお前ら、ちゃんと掴んどけよ、あと、証拠写真も撮っておけよ」

 

男子生徒2「はっ、はい、わかってます」

 

そう震えてこたえる方とは違い、もう一人の男子生徒はこう不知火に聞いた

 

男子生徒「…不知火さん、あとで俺も試させてもらってもいいですか?」

 

不知火「…まあ、好きなようにしなよ。こいつはもう俺のおもちゃ決定だから」

 

不知火はそう言ってにやにやと笑い、腕をおさえていた男子生徒も気持ち悪い表情で笑うのだった

 

楓「!!!!!!」

 

なぜ、歌手として成功してる不知火が、道明寺楓に固執するのか、この時の楓にはまだわかってはいなかった

 

今の楓は、なぜ私は女なのだろうか、なぜこの場から逃げることができないのか、なぜ言われっぱなしでいないといけないのか、そんなことばかり考えていた

 

楓「…っ」

 

楓の目から悔し涙が流れ落ちる

 

不知火「へぇ~少しは女らしいとこあんじゃん…ていうか今日道明寺楓がくるっていうからさ~徐々に落としていってやろうと思ってたんだよね、ほんとは。でも案外真面目で堅物そうで面白くねえ女だなって思ってさ~。俺のこと知ってそうな奴はいるし・・・・・・・・まあ、美人ではあるからこれから俺に似合う女として調教してってやるよ」

 

楓「---!!」

 

そんなことを話しながら嫌がる楓の首筋に、不知火はついばむようにキスをしはじめた

 

そして楓の抵抗もむなしく、不知火は楓のドレスを強引に剥ぎ取ってしまうのだった

 

 

その頃、だれもいなくなったパーティー会場にて

 

みんなが次々と帰宅していくなか、太陽が慌てて玄関のほうへと向かっていた

 

そして玄関でお客様を見送っていた碧のことを見つけた太陽は慌ててこう聞いた

 

太陽「ねえ、楓かセイを知らない?」

 

太陽はパーティー終盤からずっと見ない楓とセイのことが気になっていたためこう聞いたのだった

 

それに碧は笑顔でこう答えた

 

碧「楓様でしたら、先ほど帰宅されましたよ?」

 

太陽「…セイもいつのまにかいないし…」

 

碧「そういえば如月様は、先ほど、清宮様を探してましたけど、もう帰られましたよ」

 

太陽「…は?セイが?」

 

碧「はい、私、勘違いしていまして、清宮様はもう帰られたと思い込んでいましたので…如月様に清宮様の居場所を聞かれた時に、もうお帰りになられたと言ってしまいましたの…申し訳ありません」

 

太陽「いや…」

 

太陽は、客に囲まれる中、時々セイと同じように庭の方に息抜きにいっていた

 

しかも庭で羽を伸ばしすぎた太陽は、パーティーが終わったことにしばらく気づかないまま今まで庭にいたために、バツが悪いようだった

 

太陽「じゃあ、遅くまで失礼…」

 

そう言いかけその場を去ろうとした時、突然碧が清宮の腕を掴まえた

 

太陽「なっ…」

 

碧「もしかして…私と二人きりになるために…遅くまで残ってらしたの?」

 

太陽「…はあ?!」

 

色気たっぷりな女を演じているような碧が、上目遣いでこう聞いてきたことに、太陽は呆気に取られてしまう

 

そして少しの間があり、今の碧のセリフにどういう意味があるのか理解した太陽は、まるで気持ちの悪い生き物でもみるかのような視線を碧に対して送ってしまうのであった

 

 

☆☆☆☆

 

続く

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