場所は戻りつくしの部屋

つくし「それで?それでハナさんはどうなったの?お兄さんは?お義母さん…楓さんは??」

 

タマ「…私の母親が辞めさせられず戻ってきてね、そりゃ嬉しかったさ、あの日使用人頭だけが中を開封し仕分けすることができる、楓様と楓お兄様宛への郵便物を朝が来るまで私の母親は漁って何度も何度も読み返していた、これまで私の母親が仕分けしてきたもの、私が仕分けていたものも全てね、ただご当主のだけは開封は禁じられていたよ」

つくし「それってもしかしていまも・・・?」

タマ「今は昔と違ってコンピューターだかで整理されてっとるよ」

つくし「私宛のも?」

タマ「自分でわからないのかい?自分で携帯を持っているじゃないか、私たちは介入できないさ」

つくしは司から貰った携帯を眺め腑に落ちたようにうなづいた

タマ「今はいい時代だよ、それさえあれば…楓お兄様も…」

つくし「え…?」

タマは目に涙を浮かべ用意していたお茶をのんだ、一呼吸おいてからタマは静かな声で話を続けた

タマ「楓お兄様はね、亡くなられたんだよ、ご自身でね」

つくし「…え…」

タマの言葉につくしも言葉を失う

タマ「私の母親は楓お兄様の行方を掴んだんだ、誘拐ではなく失踪だった、楓様に英語を教えに来ていた楓お兄様のご親友が行方を知っていた、それを私の母親は聞き出し、単身で楓お兄様に会いに行ったんだ」

つくし「行方を知った時に、ハナさんは当主に教えなかったの?」

つくしの問いに首を横にふるタマ

タマ「私は教えたほうがいいといったんだが、行方をくらませていた楓お兄様が女性と暮らしていてね…」

つくし「?!!」

タマ「そう、楓お兄様は留学先で出会った女性と恋に落ち、そのまま逃げてしまっていたんだよ、全てを捨てて…なぜなら楓お兄様には婚約者がもういらっしゃったからね」

つくし「それって道明寺のように?」

つくしは司の元婚約者のしげるを思い出す

タマはおおきくうなづいた

タマ「それで楓お兄様は逃げちゃったのさ」

つくしは司との出来事を思い出し、楓お兄様の気持ちに共感を覚えた

タマ「だから楓お兄様の事を思いやって私の母親はご当主に何も言わずに会いに行った、けれど一ヶ月以内に手がかりをつかむと約束していたから、私の母親は少しの情報はご当主に教えたんだ」

つくし「それで、どうなったの?」

タマ「その少しの情報で、すぐに居場所を見つけられた、そりゃ連れ戻されるさ、でも戻される前にお兄様とその彼女は二人で…」

そう聞いたつくしは理解して涙を浮かべる

タマ「私の母親はそれでも自分を責めていた、私がもっとうまく隠せれば…と、でもそれと違った反応を楓様はしていた」

つくし「え?お義母さんもお兄さんのこと大好きだったんだよね?」

タマはその問いに困ったように笑った

タマ「楓様はね、次の後継者として、一気に今まで以上のスパルタ教育が待っていたんだよ。その上、お兄様が破断にした婚約者のかわりとして、10も年上の人と楓様が婚約せざるを得なくなった、日本で教育を受けていた楓様が、すぐに留学もしなくちゃならなくなった。一気に環境がかわって、それがすべてお兄様のせいだったんだと思うようになっていってしまった、心がたえられなかったんだろうね」

つくし「…」

タマ「お兄様が死んだと聞かされた時の楓様は泣きもしなかったよ。あんなに泣き虫だった楓様だったんだけどね。お兄様に使えていた従業員は辞めさせられ、お兄様に関わる全ての関係者の路頭に迷っていく姿を楓様は見せられていったのさ、ご当主に」

 

つくし「…」

タマ「後継者として全てをみていけと、ご当主はまるでみせしめのように楓様にみせていったのさ」

 

 

☆☆☆

続く

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