会場を出る翼の様子を司も気づいていた

 

けれど各国の客人に囲まれ翼の後を追うことができずにいる

 

つくし「……ふぅ」

 

つくしの周りを囲んでいた客がやっと落ち着きつくしは小さくため息をついた

 

その時つくしはある違和感を感じる

 

つくし「なんか…引っ張られてるような?」

 

違和感の先に視線を向けると、そこには小さな女の子が目に涙をいっぱいためてつくしのドレスを掴んでいた

 

つくし「こ、子供?!!っていうか…どうしたの?なんで泣いてるの?」

 

つくしは子供の目線に合わせるように身を屈めて子供に話しかけるが、子供は黙ってうつむいたままだった

 

つくし「迷子…といってもどう考えてもここのお客の中にご両親はいらっしゃるだろうし…」

 

ここは限られた客人だけが招待されているのだから両親はすぐに見つかる、そう思ってあたりをきょろきょろ見回すが、どこにもそれらしき姿は見当たらなかった

 

つくし「……見た目的に、どう見ても日本人のお子さんなんだけど…」

 

子供「……」

 

つくしから離れようとしない子供に、少々困りつつも、つくしは両親を探すことに決めるが子供がそうさせてはくれなかった

 

つくし「うん、しばらく一緒にいよっか。あっ、スタッフさんにも聞いてみるね」

 

つくしが頭をナデナデしながらスタッフの元へと行こうとするたび、つくしのドレスを離そうとしてくれない為身動きがとれないのだ

 

運悪くスタッフはだいぶ遠くの方で他の招待客の対応をしており、こちらの様子には気づいていないようだった

 

つくし「ちゃんとドレスも着てるし、うん、すぐにおかあさんとおとうさん、戻ってくるからね」

 

子供はきちんと可愛らしいドレスを身につけていたため、確実にここの招待客の誰かの子供だということを確信したつくしは、しばらく一緒にいることにした

 

司「おい、どうした」

 

つくし「あっ、道明寺。実はこの子、迷子?みたいなの」

 

司「迷子…」

 

司がつくしの後ろに隠れようとした子供を見るが、その視線が怖いのか子供はますます隠れてしまった

 

つくし「あんま怖がらせないで上げて」

 

司「いや、俺見てるだけだけど?」

 

つくし「目力がありすぎるんだよ」

 

司「お前、それ俺のせいか?!」

 

一瞬、二人が喧嘩をはじめたように思われたのか、他の招待客の好奇心の視線が向けられている

 

つくし「あっと…えっとごめん、子供に飲み物お願いできますか?」

 

司「…あ、ああ」

 

2人はその視線に気づき、姿勢を正し別の話題へと切り替える

 

すると司にある男性が声をかけてきた

 

男性「司、いつ子供ができたんだ?」

 

司「ああ、違うよ、俺の子供ではない」

 

司と男性が英語でやり取りしてる中、つくしの方に他の女性客からのひそひそ声が届く

 

女性1「もしかして隠し子かしら?」

 

女性2「まだ婚約中のはずでは?」

 

女性3「さすが一般の方は何もかもがお早いですこと」

 

日本語で話していないし早口で会話してるからまだリスニングが未熟なつくしには聞き取れないだろうと言いたい放題言われている

 

つくし「…聞こえてるっつーの」

 

だが、つくしはあの三人のスパルタのおかげで早口ですら聞き取れるようになっていた

 

すると、隣にいた子供の顔がまた泣きそうに歪みだす

 

つくし「ど、どうしたの?」

 

子供「こっち」

 

つくし「え?」

 

子供「安全」

 

つくし「ちょっ」

 

子供はつくしの手首をつかむと、凄い力で引っ張ってきた、そして会場内に設置されてるカーテンをめくったかと思うと、その後ろに隠されてたドアへとつくしを連れていく

 

つくし「ちょ、ちょっと待って」

 

子供を引きとめようとしたが、ふわふわのドレスがつくしの動きの邪魔をする

 

下手に動くと子供にぶつかってしまうために、つくしはどう動いていいのか焦り、そのまま子供に連れていかれてしまうのだった

 

扉の向こうは、女性の部屋のようだった

 

つくし「こっちにも部屋があったんだ」

 

時が止まっているかのようなその女性の部屋にしばし呆然とあたりを見回すつくし

 

つくし「じゃなかった、戻らなきゃ!」

 

つくしがすぐに今入ってきた扉を開けようとするが、どうやらこの扉は会場側からしか開けない使用のようだった

 

つくし「うそでしょ…なんで」

 

子供「ここ、逃げ場所」

 

つくし「…逃げ場所…?」

 

まるでその部屋の主かのように子供がソファにくつろいでそう言ってくる

 

つくし「……」

 

すぐに戻らないといけなかったが、つくしはどう見ても5.6歳くらいのこの子供の大人びた様子も気にかかり、少しだけならと子供の隣に座るのだった

 


 

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