子供がすがるように翼の足元に巻き付いている

 

司とつくしの叫び声を聞いた翼は、ふーーっと大きなため息をついた

 

そして翼はその子供と会話しようとも触ろうともせず、眉間にシワをよせたまま乱暴に立ち上がってしまう

 

その拍子に子供が尻もちをついてしまい、つくしは反射的に子供に駆け寄った

 

つくし「何するのよ!」

 

子供「いたいよ~…うえぇん」

 

子供は痛かったであろうに力ない声で泣き始めた

 

翼はチラッとだけつくし達の方を見るが、すぐにその場から立ち去ってしまった

 

司「待てよ」

 

翼「…」

 

司が慌てて止めようとするが、翼の足は止まる事がなかった

 

つくしに抱き着き泣きじゃくり始めた子供に、司もつくしも呆然としていた

 

つくし「…よしよし、痛かったね、大丈夫だよ~いたいのいたいのとんでけ~」

 

つくしがあやしている中、司の頭の中は疑問でいっぱいだった

 

司「…翼はパパ?」

 

つくし「……」

 

つくしも司と同じように頭の中は混乱していた

 

子供が泣き止んだ時に、少しでもお話が聞けたらいい、そう二人が思っていた時、部屋にまた誰か入ってきて司とつくしは身構える

 

輝「……あ~あ、バレちゃった」

 

部屋に入ってきたのは輝だった

 

正直、輝とはちゃんとした会話をしたことがないつくし

 

思わず子供を守るように抱きかかえてしまう

 

司「おい輝、どういうことだ。翼は子供がいたのか?」

 

輝「…」

 

司の問いに輝は答えない

 

けれど輝はそのまま黙って膝まづいたかと思うと、手を広げて落ち着いた声でこう言った

 

輝「おいで」

 

子供「……ひかるおじちゃん…」

 

ぐすっぐすっとしながらも子供は安心したように輝の腕の中に入っていく

 

輝は子供を片手で軽々と抱き上げ、慣れた手つきで子供の涙をふいた

 

つくし「……」

 

つくしはその姿を見た時に、輝は悪い人ではないのではないかと感じた

 

司「…お前なんでそんな子供慣れしてんだよ」

 

輝「ん?翼の子供だもん。生まれた時から知ってるよ」

 

輝はそういうと、抱きかかえたまま部屋から出ようとした

 

つくし「待って!!どういうことか、教えてくれない?」

 

つくしは思わず輝にそう聞いてしまった

 

輝は子供を抱いたまま、足を止め、ゆっくりと司とつくしの方を振り向きこういった

 

輝「…見てわかんない?子供の前で話すことじゃない。少しは状況を考えろ」

 

輝がそう言ったとき、子供はまだ輝に抱き着いて泣き止んではいなかった

 

つくし「そ、そうだよね。ごめんなさい」

 

輝「………」

 

ふうというため息のあと、今度こそ部屋から出ようとした

 

子供「パパ…」

 

輝「…」

 

輝の胸元でこうつぶやく子供に、輝は一瞬考え込んだ

 

つくし「?」

 

司「…」

 

急に立ち止まった輝が司とつくしに、振り向かないまま話しかける

 

輝「……パーティー終わった後、時間あるか?」

 

司「…ああ、もちろん」

 

つくし「!!!」

 

輝「じゃあ、終了後にトワイライトホテルで。わかってると思うけど、翼に言うんじゃねえぞ」

 

司「…わかった」

 

つくし「…!ありがとう」

 

輝が出ていった後、司とつくしは顔を見合わせた

 

正直、翼の事情は自分たちには関係がないのかもしれない

 

でも、知っておいた方がいい、そんな気がしたのだ

 

そして2人はパーティーに戻った

 

翼は先ほどとは違いお客の前以外ではまるで無感情な表情のような笑顔だった、そしてもう何事もなくパーティーの時間が過ぎていくのだった

 

つくし「……」

 

つくしは、パーティーに戻った後も、ずっと緊張しっぱなしだった

 

けれどパーティー終了後、一人の招待客がつくしの元へと近づいてきた

 

つくし「今日はお会いできてうれしかったです」

 

つくしは相手の国の言葉でそう伝えたら、その女性客はすごく嬉しそうな顔でつくしの手を握ってこういった

 

女性「…あなたが道明寺つくしになる日を楽しみにしてるわ」

 

つくし「!!」

 

その言葉を聞いたとき、つくしは自分がこの世界の方たちに認められたような気がした

 

けれど、現実は、卵の殻をつけたひよこの状態につくしを可愛がっている台詞でもあり、この世界の女性として生きていくにはつくしはまだまだな状態だ

 

でも、それでもよかった、つくしは、卵の殻を破って、この世界に生まれ出てもいいと言われた気持ちになれたのだから

 

つくしは頑張ったかいがあった、そんな気持ちが表情にもあらわれ、心から嬉しそうに笑っている

 

司も、そんなつくしの笑顔を横で嬉しそうに見ていた

 

けれど、その奥で、そんなつくしの表情を翼は睨むように怖い表情で見ているのだった

 

そして、パーティー終了後、つくしと司は周囲に気をつかいながら、ホテルへと向かう

 

途中、輝からの指示により、F3も集めていい事になった

 

司「…輝が話があるからお前らも来いって」

 

西門「輝が?」

 

その誘いは怪しいものなんじゃないか

 

3人はそう思ったが、輝からの誘いを断るというのは頭にはない

 

真向から勝負をするように、5人は輝のいるホテルへと向かうのだった

 


 

読んでくださってありがとうございます!!

 

メッセージで、拍手ポチについてアドバイスをいただきました。ありがとうございます

 

ポチの調整について、まだ対応できていませんが、今後対応していきますのでよろしくお願いいたします!

 

 

 

 

 

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