事故のあと、幾日かすぎたある日、西園寺家 82代目の当主 西園寺翼になった

 

翼はこの日から、西園寺家の全てを任されることとなった

 

けれど、あまりにも突然の出来事だったのと、若い翼が当主となったことを快く思わない者たちがたくさんいたため、翼は特別警護されることになる

 

それは、御曹司なら誰しも一度は経験する危険な生活だった

 

まるで映画の世界のようだが、命を狙う者も当たり前のようにいた

 

司達だって何度も誘拐されそうになってきている、そういった事件は大体が会社や身近なものによっての犯行だったのもあり表沙汰になっていないだけだった

 

そして幸か不幸か西園寺家当主となったのは、なずなと結婚させてほしいと当主に訴えている時期だった

 

なかなか良い顔をしない当主が、今回の事故で身動きがとれなくなったことにより、事態はかわる

 

翼は、家の後を継ぐ予定ではあったが、正直、もっといろんなことを学び、いろんな事業も経験したいと思っていた、一般人で言う将来の夢のようなものだった

 

父親の後を継ぐとしても、ただ継ぐだけじゃなく、ちゃんと自分の好きな事も仕事に活かしたい、そう考えていたのだ

 

けれど、何も経験しないままの青二才が巨大グループ西園寺家を突然継いだのだ

 

翼「……はぁ」

 

西園寺「ため息などつくな、みっともない」

 

翼「……なあ、今の状態で俺が結婚したら…」

 

西園寺「またその話か、今の時期は無理だ」

 

翼「……お腹の中に子…」

 

西園寺「黙れ、こういった場で迂闊なことを言うな、誰が聞いてるかわかったもんじゃない」

 

翼「……」

 

西園寺「……もうその話は秘書から聞いてる。お前は…どうしたい?」

 

翼「…え」

 

翼はこの時とても驚いたことを今でも覚えている

 

普段ならばどうしたいかなど聞くことはない父親が聞いてきたからだ

 

翼「結婚…したいと思ってる」

 

西園寺「……一般人の女性とか…相当の覚悟が必要だしお前に本当に守れるのか」

 

それは、西園寺家の重圧にたえられなかった翼の母親のことも意味していた

 

翼「…守って見せる」

 

西園寺「そうか、ならばもう何も言わない、好きにするがいい」

 

翼「!!!」

 

あっけなく許可され、翼の結婚は認められた、いや見離されたとでもいった方がいいのかもしれない

 

けれど翼はこの時、すごくすごく嬉しかったのだ

 

 

つくし「‥お父さんって…パーティーであった人?」

 

翼「ああ、あの人だよ」

 

つくし「確か海外に住んでるって…」

 

翼「ああ、海外に住んでる。俺が当主になってからだね。足を悪くしたくせに、いまだに西園寺家の事に口はだしてくるし、簡単な仕事ならしてるよ」

 

あきら「いや…簡単じゃねえだろ…各国の大使の相手してるだろ…」

 

翼「海外を飛び歩かないだけ簡単なんだよ、あの人には」

 

あきら「……まあ、確かにな」

 

つくし「うう…わからない世界だ…」

 

翼「それに、俺も輝も海外に住んでるし、いまも日本には一時帰国の状態だよ」

 

つくし「それ!!気になってたの…なんで?なんでるうちゃんを置いていけるの?どうして一緒に暮らさないの?」

 

つくしの質問に、翼だけじゃなく、司やあきらもきょとんとした顔で驚いた

 

司「は?」

 

あきら「え?なんで親と一緒?」

 

翼「…あいつはずっとこの家だけど?」

 

つくし「え?」

 

司達が驚いた理由

 

つくしの世間一般の家庭と司達の家庭とでは認識の違いが大きかったのだ

 

司達の親は、いつだって日本にいない

 

親との思い出は仕事に関する行事のみ

 

親を親とも思えない、はっきりいって使用人よりも会う回数が少ない相手だったのだ

 

だから、子供を置いていくことになんの抵抗もなかった

 

だってそれが司達の普通なのだから

 

つくしは司達の話を聞きながら開いた口が塞がることはなかった


 

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