つくしの目の前に来た男性二人は、ただ立っているだけなのに異常なオーラを持っている二人だった
西園寺「翼、ようやく来たのか、遅刻だぞ」
翼「…輝がちょっと準備に手間取って…」
そう言うと見るからに爽やかそうな好青年の西園寺 翼が笑った
輝「…お久しぶりです」
そしてその爽やかそうな翼の隣には真逆な感じの、どことなく冷たい印象がある九条 輝が西園寺へと挨拶を交わす
楓「まあ!お二人がお揃いだなんて……お久しぶりですわね、お二人の活躍ぶり、素晴らしいものだわ」
楓が微笑みながら、翼と輝とハグを交わした
翼「お久しぶりです、楓さん」
輝「…」
挨拶を交わした後には輝と翼が楓となにやら楽しそうに談笑をはじめた
つくしはさすがに居心地が悪い
つくし「……」
黙ってこの場を去るわけにもいかず、かといって声をかけるタイミングもない
どうしようか悩んでいる時、今度はF4が二人の元へとやってきた
司「よう!まさかお前らが来るなんて」
西門「海外で暮らしてたんじゃなかったの?」
あきら「最近じゃあ、向こうでモデルとかやってるって…うちのショーにも出てほしいな~」
司と西門とあきらが気さくに話しかけ、ハイタッチというものまでし始めた
つくし「……」
困惑するしかないつくしの隣に、すっと類が並ぶ
類「牧野、知らなかったっけ。あの二人も、一応…俺たちと幼馴染、ただし、一学年上だけど」
つくし「お、幼馴染…」
類「まあ、俺たち4人同士よりは付き合いは浅いけど、数年間はいつも一緒に遊んでたんだ」
類はそう言った後、ため息をついた
類「…いってしまえば、昔の司の性格をあんな風にした原因でもあるかもしれない」
つくし「へ?!」
類の言葉に思わず驚きの声をあげてしまうつくし
すると、声に気づいた翼がつくしの目の前へとやってきた
司はその事に気づきはしたが、西園寺につかまってしまいつくしの元へ来ることができないでいた
またあきらや西門も、輝とのやり取りでつくしの元へと来れないでいる
翼「噂に聞いてた牧野つくしちゃん…だよね?司の婚約者の」
ニコッとした爽やかな笑顔で握手を差し出しながら翼が聞いてくる
つくし「は、はい」
つくしは差し出された手におずおずと自分の手を差し出した
すると翼はその手をがっちりと握りしめながら、大きな声でこう言った
翼「弟みたいな司の婚約者なら、俺たちにとっては妹ってことになる!俺たちのことお兄ちゃんだと思って、これからよろしくな」
つくし「そ、そんな…よ、よろしくお願いします」
しどろもどろになりながらそう返すつくし
突然、つくしを握りしめた手が力強くなった
つくし「痛っ…」
その強さは、つくしの手には痛みを感じるくらいで、つくしは思わず手をバッと離してしまう
翼「あっごめん、強くし過ぎたね」
楓「まあ!失礼いたしました…あちらにご馳走が用意してありますので…」
つくしが手を離したときにすかさず楓が割り込み、流れるように翼をつくし達とは違うほうへと連れて行った
だが、つくしの手はまだ痛いままだった
つくし「一瞬…睨まれた気がしたけど……」
つくしが手を握ったまま動かないでいるのに気づいた西門がつくしの元へとやってくる
西門「牧野、どうした?」
つくし「ううん、なんでもない」
つくしはそう言うしかなかった
もちろん、その一部始終はつくしの隣にいた類は目撃しているし、何をされたかも理解はしている
その時、楓に連れていかれた翼が振り返った
その視線は、類へと向けられ、類もまた翼を睨み返すようにしている
つくし「……気のせい…だよね?」
つくしはそう自分に言い聞かせる
この時のつくしは、また大きな嵐に巻き込まれてしまうことを知るよしもなかったのだ
妄想話を読んでくださり、ありがとうございます
ドラマの続編がこうだったらいいな!という管理人の妄想ですので、ご理解くださると嬉しいです
拍手とメッセージもありがとうございます(*´Д`)更新を無理しない程度に頑張っていきますので、よろしくお願いいたします(*´ω`)