司「…だからなんでそんな嫌がんだよ、さっきから聞いてりゃ翼を嫌になったわけじゃない、西園寺家の責任は覚悟を決めてた…じゃああの残した手紙と言ってること違うじゃねえか」
あきら「そうだよ、なずなさんの話を聞けば聞くほどわかんないよ」
なずな「…ごめんなさい」
なずなはそう言うと静に涙を流しはじめてしまった
つくし「あああなずなさん!ほら、きっと言えないようなことなんだよ!」
西門「いやだからそれ聞かないとさ…」
なずな「…ごめんなさい」
なずながぐすぐす泣くため、嫌な空気が尚更重苦しくなってしまった
司「はあ……めんどくせえな」
つくし「ちょっと道明寺!」
司が立ち上がり、つくしは慌ててなずなさんを守るように目の前に立ちはだかった
司「うじうじうじうじぐだぐだぐだぐだうっせ~んだよ!なのに子供に会いたいとかそういうことだけはいっちょ前に言いやがる!」
つくし「だってそれはあたしたちがるうちゃんの会いたいって事をなずなさんに教えたからじゃん?」
司「しかもなんだ?会いたいっていったくせに外にはでれねえ、バレるわけにはいかねえってめんどくさすぎんだろ?!」
つくし「し、仕方ないでしょ?!だってなずなさんは人に見つかったらダメな状態なんだから!」
司「…お前は…ずいぶんそいつの肩もつんだな?」
つくし「だってここまで来てもらったのに…そんな責めるために呼んだわけじゃないじゃない?」
司「…だってよ、話聞けば聞くほど、輝の家にこの女がいるって地雷もいいとこじゃねえか、翼にばれたらどうすんだ!翼と輝の家の繋がりは100年以上も続いてるんだぞ?その繋がりに亀裂入ったら被害こうむる業者が何社あるか…!」
あきら「そうだよ、牧野。もうこれは輝が秘密にしてていいものじゃないんだ、なずなさんの存在を隠してるってのは、大問題なんだよ」
なずな「……」
西門「両家のヒビ…どころか絶縁もありえる」
あきら「普通に俺らの家の会社にも影響は少なからずあるだろうし」
西門「…西園寺財閥の行方不明の妻をずっと隠してたなんて世間に知れたら大ニュースだぞ」
あきら「……翼の結婚は当時あまりニュースにならなかったとはいえ、今は翼はかなり知名度あるしな」
西門「一気に色々知れ渡って…大変なことになるぞ」
あきら「遅かれ早かれ…輝がなずなさんを隠していることは絶対バレる、だから家を出てった本当の理由さえ教えてもらえたら…何かしら助けたいって思ってたけど…」
なずな「……ごめんなさい」
あきら「はぁ…これだもんな」
西門「どんだけ大ごとになるかわかってる?まさか何も考えないで出てったわけじゃないよね?」
なずな「そんなわけありません!」
あきら「じゃあなんで!」
司「もういい」
なずな「っ」
あきら・西門「司…」
司がすごく低い声でそう言ったせいで場は静まり返った
司「…もうこの女にぐちゃぐちゃ聞いても無駄だ、やめとけ。とりあえず今はあのガキにこの女を会わせるぞ、それでいいな」
あきら「おい、司」
西門「万が一翼に輝が隠してたってことまでばれたらやべえだろうよ」
司「バレねえよ、俺にいい考えがある」
司はニヤッとわたってつくしとなずなを交互に見るのだった
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