負け犬さんというあからさまな挑発に手が出そうになった翼だが、前のように殴り掛かる事はなかった

 

輝「・・・?」

 

翼のいつもとは違う落ち着いた反応に輝は疑問に思う

 

あきら「さて、じゃあそろそろいいかな」

 

輝「?」

 

F4翼の登場に気をとられていた輝があきらの言葉でやっとその存在に気づいた

 

輝「なず・・・なちゃん」

 

翼「・・・」

 

あきらの後ろには隠れるようにしてなずなが佇んでいた

 

そして翼となずなはF4が取り持ちこのごたごたの最中に出会い仲直りを果たしていたのだった

 

翼「まさかお前の家なずながいたとはな」

 

なずな「・・・一言だけ嘘をつかずに教えて下さい、私を騙してたのはあなたですね?」

 

輝「・・・」

 

なずなのまっすぐな視線に輝はこたえることもせず、ただ動揺しているようだった

 

つくし「あんたみたいな男でも、動揺するとそんな顔になるのね」

 

つくしはなずなさんの前にスッと守るように出て輝に告げる

 

輝「・・・」

 

翼「お前が全て正直に話すんだったら、俺は今回のこと全部許す、どうだ?輝」

 

翼の言葉にF4の視線が絡み合った

 

家を崩壊され、嫁すら隠され、それを【許す】と言い切る翼に驚いたのだ

 

だが輝は翼のその言葉を信用しなかった

 

輝「お前が人を許せるようなやつかよ、さんざん、周囲を見下してきたくせによ!!」

 

輝はそう言うや否やガンっと近くにあったテーブルを蹴飛ばした

 

それにつられるように翼や司や類たちはつくしとなずなを後ろに庇うように前に出る

 

だがその行動が逆に輝のカンに触れてしまった

 

なずな「お願い、一言だけでいいの、騙してた・・・嘘だったという証拠がほしいの、私だって翼さんに確認せずあの事を信じ切って騙された・・・でもそれは騙された私のせいでもある・・・ねえ、アレは本当だったの?違ったんでしょ?」

 

輝「・・・」

 

なずなが翼や司の制止を振り切るように輝へと詰め寄っていってしまった

 

つくし「!!なずなさん!!!」

 

なずなに詰め寄られ動揺が頂点に達した輝が叫び声をあげはじめた

 

輝「うああああああああああああ!!!!」

 

翼「なずな!」

 

司「牧野!!」

 

類・西門・あきら「!!!」

 

つくし「っ・・・・」

 

司「おい牧野!!!てめえ輝!!」

 

叫びだした輝が暴れるように突進し、つくしの事を蹴り飛ばした

 

本当はなずなを蹴り飛ばそうとしたのをつくしが守ったのだ

 

西門「お前、女になんてこと・・・!!」

 

輝「うるせえ!!!!いつかこの日が来ると思ってたよ!思ってたさ!!!でもなあ!!!違うんだよ!!!なんで翼と仲直りしてんだよ!!違うだろ!!!!なあ!!幼馴染の他の男の家にすっといた女なんてふつーー許さねえだろ!しかも家を崩壊させて裏切った幼馴染の家にいた嫁を!!」

 

翼「・・・」

 

震えて腰砕けるように膝をついたなずなの肩を抱いていた翼が叫び声をあげて頭を抱える輝のほうを憐れむように睨んだ

 

輝「なんだよその目は!!お前翼そんなやつじゃねえだろ!司の結婚きにくわねえっていじめたお前がそんな風に人間になれるわけねえだろ!」

 

翼「・・・」

 

司「牧野!」

 

つくし「ごほっ・・・いったぁ・・・」

 

輝と翼がやりあってるなか、蹴られたつくしがやっと起き上がる

 

司はつくしの無事を確認した後すぐに輝へと食って掛かっていったがつくしは這いつくばりながらそれを止めた

 

つくし「まちなさいっての」

 

司「止めんな牧野」

 

つくし「こんな蹴り・・・痛くも・・・はぁ・・・痒くも・・・ないわよ」

 

司「嘘つけお前!」

 

つくしに足を掴まれ身動きができない司

 

つくしはそのまま起き上がり、輝の方をまっすぐとみた

 

輝「なんだよ、蹴られ足りねえのかよ」

 

つくし「あんた、怒られた事ないんでしょ」

 

輝「は?いきなり何言ってんだ?」

 

つくし「喧嘩したこともないんでしょ」

 

輝「は?喧嘩ならしてきてるわ、全部勝ってるしよ」

 

つくし「やっぱりね、喧嘩して仲直りしてきたことなんてないんでしょ」

 

輝「?喧嘩に仲直りもくそもあるか、勝つか負けるかだろ」

 

つくし「はぁ~~だからそんな簡単に人を裏切って、傷つけて、周囲を操って・・・蹴る事が出来んのよ」

 

輝「何言ってんだお前」

 

つくし「教わんなかったの?人を殴っちゃいけませんって、人の足は人を蹴るためにあるんじゃありませんって!友達は大事にしなさいって、人を騙してはいけませんって」

 

輝「そんな綺麗ごと、この世界じゃ通用しねえんだよ」

 

つくし「・・・時々そういう馬鹿には同じ痛みを知らないとわかってもらえないことってあるけどね」

 

周囲に聞こえるか聞こえないかの声でつくしがぼそっとつぶやいた

 

司「牧野いいぞ、やっちまえ」

 

類「・・・」

 

輝「な、なんだ?」

 

つくしはある構えをし、腕まくりをした

 

輝「お前まさか殴んのか?倍にかえしてや・・・」

 

つくし「そこらの子供よりも子供のくせに・・・調子のってんじゃねえよ!!」

 

ボカッという鈍い音が響き渡り、輝の動きより早く動いたつくしの拳が綺麗に輝の顔へとヒットした

 

輝「っ!」

 

今まで受けてきた喧嘩はみんな大財閥九条輝の名を聞いた後、怖がって真正面から拳で向かってきた人はいなかった

 

輝ははじめて人におもいっきり殴られたのだった

 

輝「目、目の奥がチカチカす・・・っ血!!!」

 

慌てふためく輝につくしは手のひらをぶんぶん振り回しながらこう言った

 

つくし「血がでて当たり前でしょ、あんたが殴って蹴ってきた相手にも血は流れてるし痛いものなの、あとあんたがやった裏切りも・・・目に見えないけど裏切られた人はみんな心から血流してんのよ!!これでやっとあんたにも他人の血が見えた?」

 

そう言いながらつくしは輝の血を自分の服で拭った

 

輝「ば、バイキンはいったらどうすんだ!」

 

つくし「バイキン?あんただって今まで殴って蹴った相手、手当なんてしてないでしょ」

 

輝「・・・!」

 

つくしの剣幕に誰も入っていけない

 

F4はそれに慣れているがなずなと翼は少しおろおろとした表情で見守るしかなかった

 

つくし「しかもあんたは幼馴染裏切って殴って蹴るよりもっとひどいことしてんだからね」

 

司「?」

 

輝「な・・・」

 

つくし「何否定しようとしてんのよ。産まれたての赤ちゃんから母親奪った最低なことしといて」

 

なずな「あ・・・」

 

翼「・・・」

 

なずなと翼の娘、るうの顔をここにいたみんなが思い出した

 

つくし「本来ならママとずっと一緒にいたはずなのよ、あんたが騙さなければね!!」

 

輝「っ・・・・・」

 

輝は腕で垂れてきた血を拭った

 

なずな「・・・」

 

なずなはそんな輝の前にスッと膝まずいて、落ち着いた低い声でこう聞いた

 

なずな「私に対して、西園寺家からいなくならなければ西園寺翼と娘を殺すと脅迫してきた犯人は、あなたですか?」

 

輝「!!」

 

翼「おっまえ!!」

 

類「!!」

 

西門「!!!」

 

なずなの問いかけに、小さくではあるが、輝はうなづきを返すのだった

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