ドレス姿のつくしとともに、類が連れてきた場所は、部屋の窓から観覧車が見えるホテルだった

 

ホテルの一室に連れてこられたつくしはものすごい緊張して部屋の入り口近くで固まっている

 

類「どうしたの?さっきもホテルの前で動かなくなってたけど、こっちにおいでよ」

 

部屋の奥の方で類が優しくそう呼んでくるが

 

つくし「いや…その…」

 

慣れないドレスで歩きずらそうにしてるつくしは遠慮がちに動いただけでつまづいてしまった

 

つくし「きゃっ…!」

 

類「危ない!」

 

ドサっという音でつくしが転んだのがわかる

 

つくし「あ…」

 

類「…大丈夫?」

 

あまり痛みを感じなかったつくしが顔をあげると、なんと類の身体の上にちょうど乗ってしまっていた

 

つくし「ご、ごめん!!!すぐによけるね!!!」

 

つくしが慌てて起き上がろうとしたとき、類の片手が伸びてつくしの身体ごと片手で抱きしめた

 

つくし「…!!」

 

つくしの耳から類の心臓の音がダイレクトに聞こえてくる

 

そう、類はつくしを自分の胸にうずめるように抱きしめてきたのだ

 

つくし「あ…あの…」

 

震えてか細い声になっているつくし

 

その声を可愛いなと類は思ったようで自然と類の口の端が上がる

 

類「会場から突然こんなとこに連れてきたら…びっくりするよね」

 

つくし「……」

 

つくしが黙ったままその場でうなづいた

 

会場を出た後、類の車に乗せられ、どこに行くとも教えてもらえず、つくしはただただ類にこの場に連れてこられたのだ

 

類「黙ってついてきてくれてありがとう」

 

類の優しい声がつくしの頭上から聞こえてくる

 

うるさいくらい類の心臓の音がつくしの耳へと響いてくるのに

 

そんな甘い優しい声が聞こえてきたら、つくしはどうしていいかわからなかった

 

類「あのさ…」

 

つくし「…う、うん」

 

すると類が抱きしめたまま、つくしへと真面目な声で話を切り出した

 

類「牧野はさ、司が好きだったよね、もしも自分で過去が変えれるとしたら、牧野は俺と司、どちらと一緒にいる未来を望む?」

 

それは先ほどプロム会場で類がつくしへと投げかけた問いだった

 

その問いは、類の罪悪感からつくしへ聞きたいことでもあった

 

つくし「……過去を変えれるとしても、私は花沢類を選ぶよ…どんなに大事が気づくことができたし…失いたくない人だって思うから…」

 

つくしはそう言った後、恥ずかしくなったのか、自分の顔を類の胸元へとうずめた

 

類「………ありがとう」

 

胸元につくしの体温と息遣いと髪の匂いを感じながら、眼を閉じて類はお礼を言った

 

その声は嬉しいような、どこか悲しいような、そんな声だ

 

だがそのことに気づけないつくしは、恥ずかしさのあまりもう何も考えれない状態になっていた

 

類「……じゃあこのまま、牧野の全部を俺にくれる?」

 

つくし「え?」

 

がばっと顔をあげたつくしの目の前に、類のビー玉の瞳と真剣な表情が飛び込んできた

 

つくし「っ…」

 

つくしの顔がみるみると赤くなる

 

類はつくしの頬あたりから手のひらをあて、髪の毛を指に絡ませるようにしてもう一度聞いた

 

類「司じゃなくて、俺に…だよ、この意味、わかる?」

 

類のなにもかも見透かしてくるような瞳に、自分の真っ赤な顔がうつっている

 

つくしはそんな状態に耐えられなくなって、その場から逃げようと立ち上がってしまった

 

だが

 

類「…逃げないで」

 

逃げようと後ろを向いたつくしを離さないといったように、つくしの背中側から包むように類が抱きしめてきたのだった

 


 

 

今日も読んでくださってあろがとうございます( *´艸`)

 

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ありがとうございます!!!

 

 

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