何回目かのコールの後、司は電話にでてくれた

 

司「よう、類か、どうした?」

 

類「司…あのさ、牧野のことなんだけど」

 

司「……」

 

少しの沈黙のあと、類の方から話を切り出す

 

類「この前、遊園地でも話したけど、もっとちゃんと…話したくてさ」

 

類の言葉に司が笑いながら答える

 

司「もう話は終わったっつーの」

 

類「…」

 

今度は類が沈黙してしまう

 

類「…司さ、卒業プロムの日、牧野の家に行ってたでしょ」

 

司「っ…」

 

司の笑い声が止まる

 

類「見たんだ、俺。そして俺は、牧野に会いに行く司の気持ちもわかる」

 

司「…どういう意味だよ」

 

そう、本当の未来では、司の立場は類だった

 

もう実ることはない恋、だけど少しの間だけでも牧野をひとりじめができる時間がほしくて、類は会いに行ってたこともあった、もちろん恋心を隠して悟られない様に…

 

きっと司もそうなのだろう、類はそう思って司に連絡をとったのだ

 

類「……俺、牧野にプロポーズしたよ」

 

司「…え……」

 

類の言葉に、普段は気が強い男、司の声に動揺が走った

 

司「そ、そうか…しっかし花沢つくしになるんなら、花とつくしでちょうどいいんじゃね?あははは」

 

動揺を隠そうとする強がった司の笑い声が受話器から聞こえてくる

 

類は、司の動揺に気づかないわけがなかった

 

類「あのさ、司。信じてもらえるかわからないけど、聞いてほしいことがあるんだ」

 

司「…?なんだよ」

 

いつもと違う類の低い声に、司が息をのんだ

 

類「俺、タイムスリップしてここにいるんだ」

 

司「ぶはっ!!!!……類、お前ふざけてんのかよ」

 

類の言葉に司は思わず吹き出してしまう、だが少しイラっときたようで、司は喧嘩腰に言葉を返した

 

類「ふざけてなんていないよ。本当の未来では、牧野と司が婚約者同士で、俺はふられた立場だったんだ」

 

司「……」

 

類「司の記憶が戻って、二人の絆が強くなって、卒業式で司が牧野にプロポーズして…色々あって司の母ちゃんも牧野のこと認めてくれて…凄い二人、幸せそうだった」

 

司「……何が言いたいんだよ」

 

司は、真面目に話す類のことを茶化すこともできず、頭は混乱していた

 

類「それで俺と牧野と司で、あの遊園地に行くことがあってさ、牧野と司が観覧車に乗って、俺も一人で観覧車乗ったんだ」

 

司「……」

 

類「牧野と司、窓から見ててもすごい幸せそうでさ、その時、俺、色々考えてて、頭が痛くなって意識が遠のいて、目が覚めたら過去の…この世界だったんだ」

 

司「………お前、本気でいってんのかよ」

 

類「……本気だよ………最初は俺も過去の世界だなんて夢だ、嘘だと思ってた。倒れた時に夢を見てるんだって…でもなかなか目が覚めないし、未来で知ってた通りの出来事もおこってる…」

 

司「……」

 

司は類の言葉を黙って聞いていた

 

類「……俺、夢だと思ってたのもあるけど、牧野のこと、好きだったからさ……振り向かせたい、過去を変えたいって…今は知ってる未来と違う未来で、牧野は俺の隣にいてくれてるけど…」

 

司「……よかったじゃねえか」

 

司の意外な返事に類は驚く

 

類「司…」

 

司「未来や過去とか難しい事俺にはわかんねえけどよ…もしも俺が類の立場だったとして過去に戻ったとしたら、俺は牧野に全力でいってると思う。類と同じことしてる」

 

類「……」

 

司「俺は正直、牧野の事は誰にも渡したくない。類、お前にもだ」

 

類「……うん」

 

司「でもよ、牧野が選んだのは、お前だった」

 

類「だからそれは…」

 

類が言葉を遮ろうとしたが、司は構わず話を続けた

 

司「類、お前には悪いけどよ、卒業式の日、俺、牧野に告白しに行ったんだ」

 

類「…」

 

司の言葉に類は言葉を失う

 

司「……でもまっすぐな目で、俺から目をそらさずに、牧野は類が好きだといった」

 

類「…牧野…」

 

司「今までは、類の方がいいのかって聞いたときは困ったような表情で笑って、こっちの方を見なかったから、迷ってるなら俺に惚れさせるまでだって思ってた」

 

類「…司」

 

司「でも、まっすぐな目で、俺の方を見て笑って牧野が言ったんだ。俺、あの顔見て、何も言えなかった。道明寺司ともあろうものが、情けねーぜ」

 

司はそう言って笑う

 

類「……でも俺は、過去を変えたから、本当はあのまっすぐな目も笑顔も司のも…」

 

類が話し終わる前に司が怒鳴る

 

司「しつこいぞ、類。俺らが認めた女が決めた相手なんだよ。お前があいつの男になったんだから、胸をはって笑ってろ」

 

司の言葉に、類は自然と笑顔になる

 

類「ははっ…やっぱり司には敵わないや」

 

司「なにいってんだよ。俺の方が…」

 

類「ん?」

 

司「いや、なんでもねえ。用事はそれだけか?」

 

類「え、うん」

 

司「そうか、それじゃあ俺様は道明寺財閥の跡取り様でチョー忙しいから、そろそろ切るわ」

 

類「うん、わかった。ありがとう、司」

 

司「それじゃあな」

 

そして司との電話は終わる

 

だがそれでも、類の心のもやもやは消えなかった

 

類「………牧野にも、すべてちゃんと、話そう」

 

類はそう決めるのだった

 

 


 

今日も読んでくださってありがとうございます( *´艸`)

 

リンクについて問い合わせがありましたので回答いたします

 

こちらで、相互リンク相手の方のサイトを確認した時、リンクが確認できないページがいくつかあったので私のHPではリンクを削除いたしました

 

ですので、相互リンクの方は、私のサイトのリンクを削除してくださって構いません

 

お手数ですが対応よろしくお願いいたします

 

そして、拍手とメッセージ、いつもありがとうございます( *´艸`)

 

待っていましたとメッセージくれた方もいらっしゃり

 

とっても嬉しかったので、引っ越し片づけの合間に更新しちゃってます(*’ω’*)

 

引っ越しの片付け…頑張ります( ;∀;)

 

追記

私、管理人の名前は【だんご】だったのですが、同じ名前でほかにも花男の二次小説を書いている方がいらっしゃいましたので

 

私の名前をだんごから【のどか】に変更いたしました

 

二次小説を書いていただんごさん、同じ名前で申し訳ありませんでした

 

管理人名がのどかに変更になりましたので、改めてよろしくお願いいたします

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