走るつくしの息が上がる

 

近いはずの観覧車がつくしは遠いように感じてしまった

 

花火のイベントが終わった人たちの人込みにもまれてしまい、もつれる足がもどかしく、やっとの思いで観覧車の前へとたどり着いた

 

つくし「だめだ…もう乗れない…」

 

花火のイベントが終わると閉園時間になってしまう、観覧車に乗れなくなるのも当たり前の事だった

 

柵で封じられた観覧車を外からのぞくつくし

 

受付の人「ちょっと!危ないですよ!!」

 

今にも柵を乗り越えて入りそうなつくしを慌てて観覧車の受付の人が止めに走ってきた

 

つくし「あ、あの、一度だけでいいんで、観覧車に乗れませんか?」

 

受付の人はつくしの申し出に怪訝そうに眉間にしわを寄せた

 

受付の人「今日はもう閉園ですので、申し訳ありませんが…先ほど体調を崩された方ですよね?お加減はいかがですか?」

 

つくし「あっそれは大丈夫です、ありがとうございます!!」

 

受付の人「それは良かったですね。気を付けてお帰り下さい!」

 

流れるように受付の人に話を変えられてしまうつくし

 

だがここで引き下がるつくしではなかった

 

つくし「あの!!!!一回だけ!!一回だけでいいんで!!!お願いします~~~!!!」

 

受付の人の腕に絡みつきながら懇願するつくしに終始困っている係員

 

受付の人「お客様!!!申し訳ありませんが今日はお帰り下さい!!」

 

つくし「そこをなんとか~~~」

 

押し問答をしている間に、だんだんと観覧車の人込みも少なくなっていく

 

つくしと係員の騒ぎだけが静かな遊園地内で異質で、ほかの係員たちがざわつき始めた

 

他の係員「あの…そのお客様はどうされたんですか?」

 

受付の人「観覧車にもう一度乗せてほしいとおっしゃってまして…」

 

つくし「お~~ね~~が~~~い~~~し~~ま~~~す~~~」

 

異常なつくしの行動に、遠くにいた係員も近寄ってきた、その中には警備員の姿も見える

 

警備員「ちょっとお嬢さん、裏の方にきてくれるかな?」

 

つくし「わっ!ちょ、ちょっと!!」

 

つくしは、とうとう警備員に捕まってしまった

 

だがその時

 

司「お前ら、その女から手を離せ」

 

警備員「?!」

 

つくしが連れていかれる瞬間に、大きく通る声が聞こえた、その声の主は道明寺司だった

 

警備員「ど、道明寺様」

 

係員「!!」

 

道明寺司の顔を知らない者はいない、最近は後継ぎとして花沢類よりメディアによく顔がでているからもあるだろう

 

警備員「お知り合いの方で…?」

 

つくし「道明寺!!お願い!!!私、観覧車に乗りたいの!!!」

 

司「……わかった。お前たちは下がってろ」

 

警備員「ですが…」

 

いくら道明寺司の言葉だとしても、もう閉園する遊園地内でそれを行われても困る、そう思い警備員が声をかけようとしたとき、司がすっと一枚の黒いカードを取り出した

 

司「ここの遊園地を今から”俺”が買う。牧野、乗るぞ」

 

にやっとした道明寺司の笑顔がつくしへと向けられた

 

つくしも司のとんでもない行動に開いた口が塞がらなかったが、すぐにキリっとした顔つきに戻り、司にむかって深々とお辞儀をした

 

つくし「道明寺!!!ありがとうっっ!!!」

 

もちろん、周りの警備員や係員は絶句している

 

普通なら遊園地を買うとなると、とんでもない金額と様々な手続きや契約がある

 

だが、それすらすべてひとっ飛びで買う事ができる

 

それが、道明寺財閥、道明寺司だ

 

つくしは、今は類の事で頭がいっぱいなのだろう、どれほどのお金がここで動いたのか、おそらくわかってはいない

 

つくしは、司への感謝の気持ちとともに、働いてここを買った値段を払わなきゃと、今は心の中で思っていた

 

だが、つくしが一生かけて働いても払えない金額であることを、つくしにはまだわからない

 

司に促され、係員は慌てて観覧車を動かす準備を始めた

 

つくしと司が観覧車に乗る前に、司だけがくるっと振り向き、観覧車前に集まっていた係員に緊張が走る

 

司「花火、まだあげれるか?」

 

係員「明日の分しか花火はもう…」

 

司「今、あげろ。明日のは俺がどうにかする」

 

係員「ですが…」

 

司「あ”?」

 

ドスのきいた声で睨みつけられ、係員はもう従うしかなくなった

 

つくし「は、花火?」

 

司の言葉につくしは悩む

 

観覧車に乗り込みながら、司は笑ってつくしにこう答えた

 

司「きっと俺も牧野とおんなじこと考えてる。それなら類の奴とおんなじ状況を作った方が早いだろ」

 

つくし「道明寺…」

 

司の言葉に驚く事しかできないつくし

 

そんなつくしにお構いなしの司は観覧車の窓からあがりはじめた花火を見始める

 

司「類を取り戻すぞ」

 

司の真剣な顔が花火の光に照らされた

 

司とつくし、二人の乗る観覧車がまわりはじめた

 


 

 

今日も読んでくださってありがとうございます!!!!

 

拍手とメッセージも嬉しいです!!励みになります、ありがとうございます!!

 

今後のお話でカップリング誰がいいかリクエストにメッセージありがとうございます!!

 

類とつくしをまたお願いしますとの声が多かったです

 

ですので、星の観覧車後に、類とつくしのお話を再度書かせていただきます( *´艸`)

 

よろしくお願いいたします!!!

 

 

 

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