優しいキスなせいで、つくしは総二郎の唇の感触がダイレクトに伝わる

 

つくし「西門さ・・・ん」

 

総二郎の唇がつくしからゆっくりと離された

 

つくし「・・・」

 

戸惑いを隠せないでいるつくし

 

つくしは総二郎からのキスが嫌じゃなかった。でもそう感じてしまう自分が辛くも感じてしまう

 

つくし「私・・・・」

 

つくしは自分の唇に手で触れた

 

つくし「こんな…私、ずるいよ…」

 

そうつぶやき、つくしの目からはまた涙が流れ落ちてしまう

 

総二郎は左手でその涙を優しく受け止めた

 

総二郎「ずるいっていうのであれば、それは俺のほう。牧野は何も気にしなくていいよ。むしろ気にする暇もなくしてやろうか?」

 

優しい笑顔だった総二郎が突然つくしをからかうような意地悪そうな笑みへとかわった

 

つくし「えっ!」

 

それに驚き、慌てて自分の顔の前に手を出して逃げ体勢をとるつくしに総二郎はははと笑った

 

総二郎「今、何考えたのかな~?」

 

つくし「えっそんな…意地悪」

 

総二郎の言葉に顔が真っ赤に染まったままのつくし、そんなつくしの鼻を総二郎はつんとつついてからかった

 

総二郎はシーツを手に取り、今度はシーツと一緒につくしをくるんで抱きしめた

 

総二郎「牧野、熱あるし。今日俺はこれでじゅうぶん。抱きしめててやるから、このままお前は寝ろ」

 

つくし「え、え、ええ?」

 

そのまま総二郎はつくしを抱きしめたまま布団へと寝転がる

 

総二郎「ほら、このまま寝ろ」

 

つくし「・・・えっえっと…あの、ありがとう西門さん」

 

その行動に少し驚きはしたが、シーツ一枚を隔てているせいか、先ほどよりは少し落ち着いた表情のつくし

 

でも、変に落ち着いてしまったせいで、先ほどより色々なことがわかるようになってしまった

 

つくし「この甘い花の香り…西門さん?」

 

総二郎「ん?今日は香水何もつけてないけどな。そういえば花の香りがするって言われたことあるな」

 

つくし「どうせ女の子達にでしょ?」

 

つくしのその言葉に嬉しそうに笑う総二郎

 

総二郎「妬ける?」

 

つくし「っ…!知らない!」

 

つくしは自分で自分の言葉に驚いた

 

総二郎に指摘されたことが図星だと気づいてしまったのだ

 

総二郎にそれを悟られたくなくて慌てて顔を隠してしまう

 

総二郎「・・・もしかしてほんとに嫉妬だった?」

 

つくし「・・・・・・」

 

つくしは無言のままだったが、そんなつくしを見て総二郎はつくしが嫉妬したとわかってしまった

 

そうわかった瞬間、まるで子供のような本当に嬉しそうな顔で総二郎はくしゃっと笑った

 

総二郎「牧野…こっちみて?」

 

つくし「う~~だって私は道明寺が好きだったはずなのに、こんな感情…こんな感情はダメな気がする~~」

 

つくしはそう言ってうなり声をあげている

 

総二郎はシーツの上からつくしの頭であろう場所にキスをした

 

総二郎「その牧野の戸惑いや困惑、俺に全部見せて。俺への感情が牧野の中に芽生えてて、すげー嬉しい」

 

つくしはシーツをかぶったまま、総二郎の言葉に震え声でこたえた

 

つくし「・・・私、これでいいのかな?」

 

つくしは混乱した頭なせいで、自分の戸惑いを隠すことせずに正直に総二郎へそう聞いてしまった

 

総二郎「司に申し訳ない?」

 

総二郎がつくしに優しくそう聞いた、つくしはそれに対してうんと大きくうなづいた

 

総二郎「・・・遠距離になった彼女に対し、これだけ不安にさせて、連絡も半年近くよこさない、しかも電話口で彼女が聞いてないと思ってたとはいえ彼女が傷つくセリフ吐いて…あんなやつに申し訳なく思う必要ない」

 

そう言って総二郎はまたつくしを抱きしめる

 

総二郎の言葉にまたつくしが泣き始めてしまった

 

つくし「西門さん・・・ありがとう」

 

涙声のつくしの言葉に総二郎は抱きしめている手を黙って強めた

 

総二郎「・・・牧野も、花の香りがする」

 

つくし「え?!」

 

総二郎の言葉に驚くつくし

 

総二郎「春の花みたいな、春の香り…俺この香り好き」

 

つくし「っ・・・!」

 

少しだけシーツから出ているつくしの耳の後ろ側に総二郎はキスをした

 

つくし「にしかどさ…ん…んんっ…」

 

耳が弱いのか、つくしから甘い声が漏れてしまう

 

瞬間つくしは恥ずかしそうに顔を枕にうずめた

 

総二郎「・・・すげー可愛い声」

 

総二郎の言葉に、つくしの身体がびくっと震える

 

総二郎「・・・もっと聞きたくなっちゃった。牧野、ごめん」

 

つくし「・・・え?」

 

そうして総二郎のぎりぎり保っていた理性がとうとうここで崩壊してしまうのだった

 

☆☆☆

 

続く

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