類に花びらをとってもらったあと、無言の時間が訪れた

 

その時間に耐えられなくなったつくしのほうが先に類へと話しかける

 

つくし「あの…さ」

 

類「ん?」

 

つくしの声に類が返事をした

 

それだけで、つくしは緊張してしまう

 

つくし「し、静さんとは……今も連絡取り合ってるの?」

 

静さんとは、類の幼馴染で元類の思い人、類が長く片思いをしていた相手で、でも別れてしまった相手でもある

 

類「うん、この前も連絡来てた」

 

つくし「そ、そっか」

 

類「うん」

 

これ以上話は続かない、つくしはそう感じた

 

つくしはダンスを踊らなくてすんだが、この空気にも耐えられなくなってしまった

 

つくし「そ、それじゃあそろそろ…あたし飲み物でも飲みに戻ろうかな…」

 

せっかく類が庭へと連れだしてくれたものの、つくしは緊張しすぎてこの時間を楽しむこともできない、つくしが逃げようとして、この場を去ろうとしたとき、桜を見ながら類がぼそっと話し始めた

 

類「桜…」

 

つくし「え?あ、うん、桜」

 

つくしは類の言葉に去ることもできず立ち止まって返事をする

 

すると類が大きな桜の方を見ながらぼそぼそと話し始めた

 

類「司ってさ、桜みたいだよね」

 

つくし「え…はあ?!!」

 

類の言葉につい大きな声で叫ぶつくし

 

つくしは類の方へと戻り、類の方を見ながらこう言った

 

つくし「どう考えても道明寺ではないと思うよ?!桜はなんていうかこう、繊細だし…綺麗だし…道明寺はどっちかっていうとこう…ワイルドっていうか野獣っていうか…繊細っていうよりガサツっていうか…?」

 

つくしの必死の説明に笑いながら類はこう言った

 

類「司は繊細だよ。それに司はみんなに注目をあびるし、みんなは一目でもいいから司を見たくて集まってくる。桜みたいでしょ?」

 

つくし「それは…そうかもしれないけどでも…桜じゃないと思う…」

 

つくしは類の言葉に必死に言い返す

 

つくし「それにどちらかといえば桜は道明寺ってより花沢類のような…」

 

つくしはつい本音をもらす、その声に類が振り向いた

 

類「…俺?」

 

そう振り向く類の姿が後ろの大きな桜の木と重なり、いつも以上に繊細で綺麗な姿に類を映し出す

 

つくし「ほら…やっぱり花沢類は桜見たいだよ」

 

類と桜があまりにも合い過ぎて綺麗なせいで、つくしはつい見とれてしまった

 

だが、類はふっと優しく笑ってそれを否定する

 

類「俺は桜じゃないよ」

 

つくし「そんなことない…」

 

類の言葉につくしは否定するが、類が舞っていた花びらを掴んでもう一度つくしの言葉に対して否定してきた

 

類「俺は…たぶん秋桜かな…同じ桜の文字が入って、桜の形に似てはいるけど、誰も注目しない、そんな存在」

 

類の言葉につくしは大きな声で遮ってしまった

 

つくし「誰も注目してないわけないじゃない!!!」

 

つくしの大きな声のせいで、ホテルのほうにいたウェイターたちが類とつくしの方を怪訝そうに見つめてきた

 

類「どうしたの?牧野」

 

まるで誰も注目してない方が当たり前なのにといった感じに類はキョトンとしている

 

つくし「っ…」

 

そう話す類の姿は桜の木と合わさってさみしそうだとつくしの目には映った

 

類「そろそろ戻ろうか。司も気にしてるだろうし」

 

つくし「…え?」

 

類がそう言いながらホテルの方を指さした

 

すると庭の出入り口のところに見覚えのある天パの男性が見える

 

つくし「あ…道明寺…」

 

類「俺が静と海外に言ってる間に、司と仲良くなったみたいだね?」

 

類の言葉にウっと言葉に詰まるつくし

 

つくし「仲いいわけじゃ…」

 

類「そう?」

 

つくし「…」

 

こくりとつくしはうなづいた

 

類「いこうか」

 

つくし「う、うん」

 

そして二人はホテルの会場内へと戻った

 

だがダンスパーティーの間中、司にワイワイといじられながらも、つくしは先ほどの類の言葉が気になっていた

 

そしてこの日のダンスパーティーも終わり日常が戻る

 

だがあの日の類の言葉が、つくしは頭から離れなくなってしまい、常に気になるようになってしまうのだった

 


 

 

読んでくださってありがとうございました!(*´ω`)

 

長らく更新できなかったので、二つ更新です!!(*’ω’*)

 

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