つくしは家族のため、一生懸命働いた

 

朝早く起き、勉強をしてから学校へ

 

放課後はすぐにバイト先に向かい、和菓子屋のバイトが終わった後にまた次のバイトへ行く

 

つくしには考えなきゃいけないことも山ほどあったため、合間には類や道明寺について考えたりもしていた

 

そんな生活をしていて、身体を壊さないわけがない

 

つくしはとうとうバイト中に倒れてしまうのだった

 

その日、救急車で運ばれるつくし

 

新しいバイト先ではまだ人間関係も構築しておらず、もともと人も少ないバイト先だったために、つくしが倒れた時、誰も付き添うことができなかった

 

そのため、病院は身元確認も含めてつくしの携帯にかかっている着信履歴の一番新しい人に連絡をとった

 

その相手はちょうどつくしが倒れた時刻に電話をかけていた花沢類だった

 

つくし「あれ…ここどこ…」

 

意識を失っていたつくしが目を覚ます

 

すると、手に感触があり、つくしはぼやけた頭だったが手の方を見た

 

するとそこにはつくしの手を握りながら寝ている類の姿があった

 

つくし「……花沢類…」

 

なんで花沢類がこんなところにいるんだろう、そう思うも頭が回らないつくし

 

そんなことを悩んでいたらつくしのか細い声に反応して、類が目を覚ました

 

類「牧野、目、覚めたんだ」

 

つくし「う…うん、あの…これって…」

 

つくしが類になにがあったのか尋ねる

 

類「…牧野、仕事先で倒れちゃったんだって、身元確認で俺のとこに電話きて……焦った~~~~」

 

そう言って類は頭を下げながらほっと長い長い溜息をついた

 

つくし「ご、ごめん、めいわくかけちゃっ…」

 

つくしが言い終わる前に、類は言葉を遮った

 

類「迷惑なんかじゃないよ。むしろこんなになるまで一人で頑張ってた方に、俺は怒ってる」

 

類の言葉に反射的につくしは謝ってしまった

 

つくし「ご、ごめんなさい」

 

反省していまにも泣きそうなつくしに類は困ったように笑う

 

類「…でも、それは牧野なんだよね…そうそう、さっき牧野の両親が来てたよ、事情きいた」

 

つくし「お、お父さんたち来てたの?!!」

 

類「うん、牧野の両親も忙しそうだし、俺が見てるから帰っていいですよっていったら宜しくお願いしますっていって帰っていったよ」

 

つくし「……お、おかあさんったら…」

 

つくしは申し訳なさでいっぱいな気持ちになる

 

類「そんな顔しないでよ、俺は牧野の顔みれて嬉しいんだから」

 

そう言うと、類はつくしの頭を撫でた

 

つくし「……ありがとう、花沢類…」

 

その手のぬくもりに、つくしは今までの疲れが癒されるような感覚になる

 

つくし「あ、でもどうしよう…いつまで入院なのかな…」

 

類「明後日には退院できるって」

 

つくし「あさって…」

 

類「明日も来るし、迎えに来るよ」

 

類の言葉にさすがに悪いと思ったつくし

 

つくし「大丈夫だよ、一人で帰れるよ」

 

つくしの言葉につかさず類は拗ねたような口調で返した

 

類「そんな寂しいこと言わないでよ。牧野、俺の事頼って」

 

つくし「…」

 

類の言葉につくしは言葉が詰まる

 

つくしが目覚めたことがとても嬉しいのかにこにこした顔つきで類はつくしの世話を焼き始めた

 

類「何か食べたいものある?あ、飲み物買ってこようか」

 

つくし「ううん、大丈夫」

 

というやいなや、つくしのお腹が鳴り響く

 

つくし「あ……」

 

類「何か胃に優しいもの買ってくるね」

 

クスクス笑いながら類は部屋を後にした

 

つくしは類がいったあとにベットに顔を埋める

 

つくし「は、恥ずかしい……」

 

つくしは類の優しさに耐えきれなくなっていた

 

優しくて、愛されていて、自分が顔が真っ赤になっているのがわかってしまう

 

心臓をふわふわしたものにくすぐられているような感覚だった

 

つくし「…道明寺だったら、こんなことぜったいしないよね」

 

人を比べたらいけない、そう思いつつも、つくしはこういう状況になってふっとそう考えてしまう

 

つくし「むしろ…あたしが倒れてても仕事とかで知る事なさそう」

 

つくしはそんなことを想像したあと、そういう生活はなんとなく寂しいなと感じるのだった

 

類「お待たせ」

 

つくし「は、はやかったね!」

 

類「待たせちゃいけないなって思って」

 

つくし「大丈夫だよ!!」

 

類が戻ってくるのが早すぎて、つくしはわたわたしてしまう

 

類が笑って話してくれるため、つくしもつられて笑顔になった

 

一言二言会話するたびに、あたたかい気持ちがつくしに流れ込んでくる

 

そして、類が帰らなければいけない時間になった

 

類「明日また来るね」

 

つくし「本当に今日はなにからなにまで…ありがとう、無理はしないでね」

 

類の言葉につくしはまだ遠慮しているようだった

 

類がつくしの頭をまた撫でる

 

つくし「どうしたの?」

 

類「…早く治るように、おまじない」

 

つくし「え?」

 

類の言葉に嬉しそうに上を向いた瞬間、類の唇がつくしに重なる

 

つくし「……っ」

 

類「……それじゃあ、おやすみ」

 

つくしは真っ赤な顔で唇を押さえる

 

類は最後にまた頭をぽんっと撫でて、部屋を出た

 

つくし「……」

 

つくしの身体から一気に力が抜ける

 

つくし「もう…敵わないよ…」

 

つくしの心臓はドキドキと大きく身体を揺らすぐらい響いていた

 

その音を自分でも実感してしまったつくしは、心が落ち着くのに一日以上かかってしまうのだった

 


 

読んでくださってありがとうございます!

 

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