司と類がそんなことになっているとは知らず、日常はいつものように過ぎていった

 

つくしは過酷なバイト生活を改め、無理のない程度にシフトをいれるようにした

 

そんななか、類はつくしにある提案の電話をする

 

類「牧野?調子はどう?」

 

つくし「花沢類!!もう大丈夫だよ!!すっかり元気!!」

 

元気そうなつくしの声に心底安心したように、類は笑った

 

類「あのさ、総二郎が牧野に頼みたいことがあるんだって」

 

つくし「え?」

 

この電話のやりとりのあと、類はつくしを車で迎えに行った

 

そしてつくしを連れて行った先は総二郎のお茶のイベントだった

 

西門「よっ!悪いな牧野、大事な仕事なんだけど任せてたやつが急病でさ」

 

つくし「ぜんぜん!!むしろありがとう!!って…でもあたしなんかでいいのかな?ってくらい大役で緊張するけど…」

 

西門のお茶のイベントはかなりの人数が集まるため、人を多く雇われていた、その中に大事な仕事があり、それは西門が信頼できるもののみにやらせていた

 

その仕事とは、お茶の道具を触る仕事で、とても繊細な作業なため信頼している人ではないと頼みたくはないからだ

 

けれど大事なイベントの日、いつも頼んでいる人が急病になった、そこで白羽の矢がたったのがつくしだったのだ

 

西門「あまりにも人がいなくて類にやってもらおうかと思ったんだけどさ、類から牧野の事聞いて、それならやってもらおうかなと思って」

 

つくし「あ、ありがとう…頑張ります!!」

 

西門「うん、じゃあ、説明するからこっちきて」

 

つくし「はい!」

 

イベントなため、西門がお茶の片付けまで手が回らない、けれど途中でどうしても片づけなければいけないタイミングがある

 

それを業者やお茶に詳しくない人に片付けさせるのは嫌だったのだ

 

本当はその仕事は生徒達にやらせたりもするのだが、西門の親はまだ総二郎に生徒をつけさせていなかった

 

つくし「お、覚えました」

 

西門「うん、よろしくね、牧野」

 

つくし「はい!」

 

実はこの仕事だけで一か月家族が過ごす分くらいの給料が貰えるのをつくしはまだ知らない

 

そしてつくしが任された扱っているお茶道具が、つくしの家の一年の生活費分以上するのも知らないのだった

 

類「牧野の方が良い働きすると思ってさ」

 

類はそっと西門に耳打ちしたが、西門はふっと笑みを返した

 

西門「よく言うよ、もとからこのつもりだろ?」

 

類「そういう総二郎こそ、急病人なんてどこにもいないよね?」

 

2人はくすっと笑いあった

 

類はつくしの状況を西門に話したときに、この話を提案された

 

この仕事は二人が仕組んだことだった

 

けれど、つくしは素直にこの仕事を請け負わないだろう、そう思った二人は一芝居売ったのだった

 

そしてイベントは滞りなく終わった

 

イベント終了後、西門にあきらが声をかけてくる

 

あきら「よっ、見てたぞ」

 

西門「あきら、来てくれてたのか」

 

あきらと西門は嬉しそうにハイタッチをする

 

あきら「最初ちらっと見て帰るつもりだったんだけど面白いもん見ちゃって帰れなかったんだよね」

 

そう言ってあきらはつくしの方をちらっと見る

 

西門「ああ…実は…」

 

ここで西門はあきらにもつくしの家の状況を説明した

 

類もあきらと西門のところに来る

 

西門「あと…いつ言おうかと思ってたんだけど」

 

せっかく三人集まったからと話を切り出そうとする西門に、察したあきらが切り出した

 

あきら「司のことだろ?」

 

西門「ああ」

 

類「…」

 

あきら「とうとう大々的に婚約発表されたな」

 

西門「パーティーだけじゃなく、報道もされたから…牧野はもう終わりだよな」

 

あきら「司、ひでーよな」

 

西門「ああいう奴だと思いたくなかったけどな…でも道明寺財閥にしかわからないものもあるだろう」

 

類「……牧野のことなんだけど」

 

西門とあきらの話に類が割って入ろうとするが、二人は類に話させようとはしなかった

 

西門「あ~あ~大丈夫、類、俺らはお前らの味方だから」

 

あきら「うんうん、司も大事だけどお前も大事、牧野の事よろしくな」

 

類「……」

 

2人はもう何かしら気づいていた

 

司を殴ったのは昨日の出来事だったが、もしかしたらもう司が何かを言ったのかもしれない

 

いや、もしかしたらもうつくしと類の雰囲気が周囲が察するほど違うのかもしれない

 

色んな可能性を考えた類だったが、そんなことはどうでもよかった

 

2人の優しさに、ただただ類は感謝をするのだった

 

幼馴染で親友の彼女だった子を奪う

 

それを許し応援してくれる二人

 

類はこの二人もちゃんと大事にしようと思うのだった

 

もちろん、亀裂は入ったが司のことも、類は複雑ながら大事に思っているのだった

 


 

拍手にメッセージ、そして読んでくださってありがとうございます!

 

 

 

 

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