司に引っ張られ飛び込むように部屋へと入ったつくし

 

部屋の中はベット以外なにも置いておらず、司とつくしの二人きりになってしまった

 

扉の外では西門が立ち去る足音が聞こえている

 

つくし「ちょ…ちょっと待って」

 

話がしたいとは西門に相談したがまさかこんな状況での話になるとは思わずに、つくしの心は落ち着かなくなっていた

 

司「で?なんのようだよ」

 

つくし「えっと…」

 

司「なんだよ、なにもねえのかよ」

 

つくし「…あるよ!!」

 

司「じゃあ早く言えよ、こっちは忙しいんだよ」

 

司はバスローブの下のお腹を掻きふてくされながらベットに座った

 

つくし「っ…」

 

頭の整理が追い付かないつくしだったが、こんなチャンスは二度と来ないと、意を決して話しはじめる

 

つくし「…あたしと、ど、道明寺のことだけど」

 

司「…」

 

つくし「つ、付き合ってたけど、お、お別れを言いに来たの」

 

司「……」

 

つくしが震えながらまっすぐ司の方を見て言葉を続ける

 

つくし「あんたに、婚約者ができたって時点で、もうそこで、終わったんだってわかってる、わかってるけど、ちゃんと話して、ちゃんとお互いに言葉で、あたしは‥‥‥終わらせたかったんだ」

 

司「……それで?ほかに言う事はねえのかよ?」

 

つくしは類のことがあれど、一度は好きになり付き合った司からの冷たい態度とあっけない終わりに、やはり傷つき心臓が嫌な音を立ててしまう

 

つくし「……ない」

 

司はつくしのその言葉を聞いた瞬間いきおいよく立ち上がり叫んだ

 

司「ないわけねえだろ!!類とのこと俺様が知らねえとでもおもってんのかよ!!!」

 

つくし「!!!」

 

こちらのことなどなにひとつ興味もなくなっただろうと思っていた司がなぜ類とのことを知っているのかと思ったつくしだったが、叫んで怒鳴られ冷静さを失ってしまう

 

つくし「なんで怒鳴るのよ!!は、花沢類とはまだ…」

 

確かにまだ付き合ってはいない、むしろ付き合うためにここに来たようなものだった

 

はっきりとそういえばよかったが、つくしは幼馴染の関係の司と類の関係に溝をいれてしまうという事実を頭では理解していたが、こうなってみてやっと実感してしまっていた

 

司はそんなつくしの気持ちを知ってか知らずか、嫌味皮肉たっぷりの言葉でつくしを責め立てた

 

司「はっ、さすが庶民の女は恋愛に関しても安いんだな、彼氏だった相手の幼馴染となんてよ。お前も類も俺様をおちょくってんのかよ!!!」

 

司の言葉につくしの体温が一気に上がるのがわかった

 

つくし「道明寺にそんなこと言われたくない!!花沢類がどんな人かあんたわかんないの?!長年一緒にいるのに!!あんたがいうような人じゃない!!それに…あたしはあんたのことずっと待ってた!!待ってたけど、何も話せないまま…婚約者を紹介されて…それをずっとずっと、花沢類は支えてくれたの!!決して軽くて安い気持ちなんかじゃない!!」

 

司「ああそうかよ!!!ご丁寧にここまで来てなんの話かと思えばあれか!元カレにのろけ報告にでもしにきたのか!!うざい女だなお前は!!もう俺様はお前にかまってられるほど暇じゃあねえんだよ!!話が終わったなら出てけ!!」

 

つくし「言われなくても出ていくわよ!!!じゃあね!!」

 

司「早く出てけ!!」

 

つくしはそのままいきおいよく部屋を飛び出した

 

2人の終わりは、喧嘩のような別れ方になってしまったのだった

 

つくしが出ていったあと、司は一人、部屋で黙ったまま立っていた

 

司「……これでいいんだよ、これで」

 

その司の表情は、怒っているような悲しいような、そんな表情だった

 

 

怒ったままつくしが道明寺の玄関にむかうと、廊下の途中で西門が待っていた

 

西門「よっ!!話はついたのか?っつっても二人の怒鳴り声がここまで響いてたけどな」

 

苦笑いしながらもそれ以上西門は深くは聞いては来なかった

 

ただただ優しくつくしの背中をぽんぽんと叩き、つくしは西門と一緒に車で道明寺の家を後にするのだった

 

つくし「…西門さん、今日はありがとう」

 

西門「ど~いたしまして、まあ牧野あれだ、司と牧野がどうなろうと俺らはずっと牧野の味方だからな安心しろよ」

 

つくし「…西門さん」

 

西門「類にもよろしくな、じゃあまたな」

 

つくし「あ、ありがとう!!西門さん!!!」

 

西門はその言葉を残し、帰っていった

 

つくしは自分の家の前まで送ってもらったが、なんとなくだけど帰る気になれなかった

 

つくし「まだお昼前だ……うん、このまま出かけちゃおう」

 

つくしは頭や心の整理、気分転換もかねて出かけることを決めた

 

向かう先はもちろん、類とのデートでいった秋桜畑がある公園だった

 


 

 

読んでくださってありがとうございます!!

 

 

 

 

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