総二郎とあきらが扉を勢いよく開けてクラッカーを弾けさせた

 

二人きりのところに来ていいのかよなどとからかいつつ、ディナーは結局部屋へと運ばれてきて4人で楽しいクリスマスパーティーがはじまった

 

つくしはほっとしたような、残念なような複雑な感情だ

 

つくし「あ…プレゼントいつ渡そう」

 

そういえば、ずっと緊張しっぱなしで類にプレゼントを渡すのを忘れていた

 

どうせならば二人きりの時に渡したかったなとつくしが考えた時、心を読んでいるのか総二郎がつくしに耳打ちをしてきた

 

西門「おい牧野、そろそろ落ち着いたか?」

 

つくし「へ?なんで?」

 

西門「こんな日に類が俺らを呼ぶなんて、理由はひとつくらいしか思いつかないからな…まあ安心してよ、もう少ししたら帰るから」

 

つくし「え??朝までいるんじゃないの?」

 

西門はつくしの言葉に笑いながら首をふった

 

西門「そこまで野暮じゃあありません、牧野、頑張れよ」

 

そんなことを言って西門はつくしの背中をポンっと叩いた

 

つくし「うっ…」

 

その振動により、少しだけむせてせき込んでしまうつくしに対し、西門は笑っているのだった

 

その様子をみて、どうやら何を伝えたのかわかっているあきらは、西門にアイコンタクトを送る

 

あきら「…総二郎、そろそろかな?」

 

西門「ああ、時間だ」

 

類「何の時間?」

 

あきら「俺たちからのクリスマスプレゼントの時間」

 

西門「そうそう、俺たち二人から、付き合いはじめの二人へ…」

 

つくし「え?」

 

類「…なに?」

 

西門とあきらの言葉に自然と顔がほころぶ二人

 

あきらがおもむろに窓のほうへと歩き、カーテンを開けた

 

つくし「へ?なに?」

 

類「??」

 

窓の外は夜景が広がっていた

 

西門「あそこのヘリ見える?」

 

類「ああ」

 

つくし「ヘリ?」

 

ふと見ると、観覧車の近くの空にヘリが見えた

 

西門「まあ、空の旅をプレゼントってことで」

 

つくし「へ?!!」

 

あきら「ヘリクルーズだよ。貸し切りで…30分の空の旅へご招待」

 

西門「もちろん、二人っきりでね」

 

あきら「さあて、じゃあちょこっとだけ行きますか」

 

つくし「え?え?えええ??」

 

総二郎とあきらが嬉しそうに二人を部屋から連れ出す

 

そしてそのままヘリポートへ連れていかれ、あっという間に類とつくしはヘリへと乗せられてしまった

 

つくし「ちょ、ちょっとまって!!」

 

西門「牧野、二人っきりであま~~~いクリスマスを過ごせよ」

 

あきら「いってらっしゃ~~い」

 

類「あきら、総二郎、サンキュ」

 

西門「楽しんで来いよ!!」

 

つくし「えええええ?!!」

 

急展開過ぎてつくしだけが状況についていけてないようだった

 

だが、そんなつくしのことなど待たずにヘリが離陸する

 

つくし「うわっ!!え、ヘリってはじめてなんだけど?!!」

 

びくびくするつくしに類が優しく笑いながら窓の方を指さした

 

類「牧野、こっち」

 

つくし「え?」

 

つくしが類の指先を追うと、そこにはホテルからみた夜景よりももっと素晴らしい夜景が広がっていた

 

しかも、ちょうど東京の方でクリスマスの花火もあがっている

 

まるで宝石を散りばめたような夜景につくしは息をのんだ

 

つくし「すごい……綺麗…」

 

窓にへばりつき、つくしは窓の外を眺めている

 

すると、首に類の手の感触を感じた

 

つくし「え…何?!」

 

振り向こうとすると、類が何かをつくしにつけようとしている

 

類「ちょっとだけ、前を見てて」

 

つくし「え…うん」

 

類「はい、クリスマスプレゼント」

 

つくし「…うわ…可愛い…」

 

類はつくしにネックレスをつけたのだった

 

ネックレスはつくしの誕生石がワンポイントで使われていて花の形をしている

 

つくし「これもしかして」

 

類「秋桜…ではないんだ、残念だけど。でも牧野に似合いそうだなって」

 

つくし「…ありがとう」

 

類が秋桜ではないといったが、つくしの中では花の形も似ているこのペンダントが秋桜に見える

 

つくし「あ、あたしもプレゼントがあるんだ」

 

類「え?」

 

思いがけないつくしの言葉に、類の表情がパッと明るくなった

 

つくし「……い、一生懸命選びました」

 

類「マフラーだ、ありがとう」

 

つくし「……や、安物だけど…」

 

類「関係ないよ。似合う?」

 

類はさっそくマフラーを首に巻いた

 

つくしが選んだ白いマフラーは類にとても似合っていた

 

類「…総二郎たちいなくなったけど、牧野、大丈夫?」

 

つくし「…うん」

 

類の心配そうな声に、牧野は恥ずかしそうに答える

 

ヘリはまだまだ観覧車の上を飛んでいた

 

2人はなんとなく、言葉を交わすのをやめ、自然と手を繋ぎ始めるのだった

 


 

 

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