手を繋ぐ、ただそれだけなのにどうしてこんなにも心臓がうるさくなるのだろうか

 

つくしはそんなことを考えていた

 

だんだんと緊張のせいもあって汗ばんでくる手が気になってくる

 

つくし「…花沢類」

 

類「ん?」

 

気恥ずかしさから思わず名前を呼ぶつくしに優しい声で答える類

 

つくし「……なんでもない」

 

類「どうしたの?」

 

名前を呼んだがいいが話題が何一つ浮かばないつくし

 

次第にまた緊張が戻ってきてしまった

 

類「…牧野、また緊張してる?」

 

つくし「ごめん…」

 

類「なんで謝るの?」

 

つくし「は、花沢類を困らせてるから…」

 

手を繋いだままなせいでどんどん心臓の音がうるさくなっていく

 

緊張がとけることがないつくしは類の顔を見ることはできない

 

類「…」

 

絶対類は困ってる、どうしようと焦り始めた時

 

類「あ、流れ星」

 

つくし「え?」

 

類の言葉につくしはやっと顔をあげた

 

すると隣に座ってる類が窓の方を指さしている

 

類「いま、流れ星が見えたよ」

 

つくし「うそ!!いいな…あたし実は一度も流れ星ってみたことなくて…」

 

類「そうなの?」

 

つくし「うん…流れ星にお願いごとをすれば願いが叶うって聞いたとき、その日頑張って遅くまで起きてたけど結局見れなかったんだ」

 

類「へ~見たことなかったんだ」

 

つくし「小学生の時にね、それを知って、そこからたま~に空見てるけど、もうず~~~~~っと流れ星に出会ったことない!」

 

類「じゃあ、見れるといいね」

 

つくし「…さっき見たかったな」

 

類「俺も、牧野と一緒に見たかったな」

 

つくし「…」

 

つくしがパッと類の方を見ると、にこっと笑った類の顔があった

 

つくし「…やっぱり花沢類とかってラッキーな星の元に産まれてるのかもね、なんとなくみた空に流れ星が流れるなんて…」

 

つくしは口をとがらせながらちょっと拗ね気味にそう言った

 

すると類は笑いながら

 

類「うん、ラッキーだと思う、だって牧野に出会えたから」

 

つくし「な…!」

 

突然何を言いだすのか、こんな甘いセリフもにこにこ顔で言ってのける類につくしの調子は狂いっぱなしだった

 

つくし「そんなこと言ってくれるの、花沢類だけだよ…」

 

類「そう?」

 

つくし「そうだよ!!」

 

類「そっか、俺だけなんだ」

 

つくし「なんで嬉しそうなの?」

 

類「嬉しいから」

 

つくし「も~…」

 

類の攻撃ともいえる甘い言葉の数々に、つくしは情けない声が出てしまった、またその声が類には嬉しいようで、類はにこにこ顔で話を続ける

 

類「ところでさ」

 

つくし「ん?」

 

類「いつまで牧野は俺の事、花沢類って呼ぶの?」

 

つくし「へ?」

 

類「あれ?気づいてない?いつもフルネームで呼ぶよね?」

 

つくし「あ…そう言えば…そうかも」

 

類「名前で呼んでよ」

 

つくし「へ?」

 

類「ほら。付き合ってるんだし」

 

つくし「ちょ、ちょっとまって」

 

類「なんで顔隠すの?」

 

つくし「いや、近い近い」

 

類はつくしに詰め寄るように近づいてくる

 

つくしはそんな類に逃げ腰だった

 

つくし「なんか、花沢類って言った方がしっくりくるっていうか…」

 

類「しっくり…?」

 

つくし「言いやすいと言うか…」

 

類「類って呼ぶのじゃだめなの?」

 

つくし「る…」

 

類「る?」

 

つくし「……い……」

 

類「いや、繋がってないし声小さいし」

 

つくし「…なんか今日、花沢類、いじわるじゃない?」

 

類「また花沢類っていった、ほら、名前で呼びなよ」

 

つくし「やっぱりいじわるだ!」

 

類「いじわるじゃないよ?あ~呼んでほしいな~」

 

類はつくしをからかうようにいじっている

 

つくし「もう!いじわるしないで…」

 

困ってしまったつくしの声がどんどん小さくなっていった

 

またその声が類にとっては可愛いと思う声だったため、逆効果だった

 

類「……そっか、牧野、名前で呼んでくれないんだ」

 

類の言葉につくしはやっと反撃できる!と顔が明るくなる

 

つくし「そ、そっちだってあたしのこと牧野じゃん!」

 

類「名前がいいの?」

 

つくし「あ…」

 

反撃しようとしたが、結局また攻撃材料にされてしまう

 

類に名前で呼ばれるって考えただけで顔が熱くなってしまった

 

つくし「呼ばなくていいです」

 

類「聞こえないな~」

 

つくし「な、なんで腕掴むの」

 

類「こっち向いて?」

 

つくし「うう…」

 

類「顔見せて?つくし」

 

つくし「!!!!!」

 

類がそう名前で呼んだ時、体中が一気に熱を感じた、その状態が恥ずかしく、つくしは類に顔を見せまいとうつむくのが精いっぱいだった

 


 

読んでくださってありがとうございます( *´艸`)

 

今日は月よりはお休みになります

 

拍手とメッセージもいつもありがとうございます(*´ω`)

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