つくし「まさか…記憶が…」

 

司「お前なに変な顔してこっちみてんだよ…っつーか…いてててて」

 

司が頭を押さえ痛そうにしているのでつくしは思わず近寄った

 

つくし「だ、大丈夫?!」

 

司「……」

 

つくし「‥…ど、道明寺?」

 

無言のまま床を見つめる司の顔を心配そうにのぞくつくし

 

司「やべえ…思い出した」

 

つくし「え?なんて?」

 

司「……なんでもねえよ、いいからお前はそこのストーブの前にでもいろ!俺は今から連絡手段探すから」

 

つくし「なんで突然何事もなかったかのように動くの?!!」

 

司「うるせえなあ、こまけえことはいいんだよ」

 

司が不機嫌そうに対応するために、つくしはそれ以上何も聞くことができなかった

 

司は無言のまま部屋のあちこちを確認している

 

司「くそっ、ねえな、普通はあるんだけどな」

 

つくし「ね、ねえ…道明寺はここがどこだかわかるの?」

 

司「お前わかんねえのかよ」

 

つくし「……」

 

司「仕方ねえなあ……」

 

司はそういうとそこらへんにあった紙とボールペンを持ってドカッとストーブの前へと座った

 

司「いいか、俺たちが出発した港はここ…おそらくここらへんにいるときに海に落ちたから今俺たちがいるのはここ…無人島だな」

 

つくし「無人島って……東京の近くにあるの?」

 

司「まあ、厳密に言うと観光島っつーやつだ、昼とかは観光客がわんさかいるが夜にはいない。でもまあこっちに滞在して島の補強してるやつらもいるから本当の無人島ってわけでもない」

 

つくし「そ、そうなんだ…じゃあその人たちに会う事ができたら助かるってこと…?」

 

司「…今俺たちがいる小屋っつーのが避難小屋のようなもので、軍施設のものでもある、うまくいけば連絡手段も取れる小屋なはずなんだけどな…どこにもない。ちなみに今この島に滞在してる人がいるかどうかはわかんね~から人に会うってのは難しいかもな」

 

 

つくし「そっか…ふえ…くしゅん!!」

 

司「……お前、熱とかだすんじゃねえ~ぞ…ぶえっくしょん!!」

 

つくし「道明寺こそ…って待って、道明寺、顔が赤くない?」

 

司「気のせいだよ」

 

つくし「……まって、道明寺…すっごい熱い!!!」

 

司「あ?んなわけねえだろ、いきなりさわんじゃねえよ!」

 

つくし「いいから黙って!!この毛布にくるまって!!あ、ここ避難小屋なら薬とかあるかな?!」

 

司「お前…いいからじっとしてろ」

 

つくし「黙ってて!」

 

司「……」

 

司を毛布にくるみ、つくしはまだ半乾きの自分の服を着て部屋の中を探し始めた

 

するとある戸棚の中に救急箱を発見した

 

つくし「あった!!よし、風邪薬もあるし消費期限もOK…よし、道明寺、これ飲んで!」

 

司「…ぜったいやだ」

 

つくし「わがままいわないの!」

 

司「無理だっつーの!!」

 

つくし「いいから飲む!!」

 

つくしは司の口の中に無理矢理薬をつっこみ、水道から水がでたのですぐにそれを飲ませた

 

司「うえ…げほっごほ…お前、おぼえてろよ」

 

つくし「…すぐに良くなるから、熱出てる方がまずいでしょ」

 

司「……」

 

つくし「……今何時だろうね、みんな心配してるだろうな」

 

寝てる司の横でつくしがストーブのほうをみながらつぶやいた

 

司「お前は類がどうしてるかが一番気になるんだろ」

 

つくし「……」

 

司「………」

 

2人の間に気まずい空気が流れてしまった

 

お互い、会話がないまま、数分無言の時間がすぎる

 

先に口を開いたのは司のほうだった

 

司「‥‥…悪かった」

 

つくし「……え?」

 

司「……ずっと連絡取らずに、婚約者までできて、お前と話もせずに突き放して…悪かった」

 

つくし「……道明寺」

 

司「……正直、いますげえ後悔してる……お前は、なんかずっと俺の事を待っててくれる、そんな気がしてた…ははっ、まさか類と付き合うなんてな…驚いたけど、どっかでしょうがないかって思った俺もいた」

 

つくし「……」

 

司「なんで類なんだよ、せめて他の奴じゃダメなのかよって思ったけどよ…でも、他の奴だったら俺はお前を諦めれなかったと思う」

 

つくし「……ごめん」

 

司「謝ることじゃねえよ、ほっといた俺が悪いんだ…そう類にも叱られたしな」

 

つくし「…花沢類が…?」

 

司「……ああ、怒られたよ、お前を傷つけるなってな」

 

つくし「……」

 

それを聞いたつくしの目から熱い涙が流れ落ちた

 

司「まあ、ぶっちゃけまだ諦めきれてねえんだけどな…」

 

つくし「…え?」

 

つくしが司の方を見た時、司の顔がものすごく近くにあることに気づいた

 

つくし「ちょ…道明寺?」

 

司「……俺じゃダメなのかよ」

 

つくし「…ごめん」

 

司「そんなに類が好きか」

 

つくし「………」

 

つくしは黙ってうなづきを返した

 

司「はっ……お前、最初っから類の事を好きだったもんな、本当に俺のこと好きだったのかよ」

 

つくし「…!!好きだったよ…きっと、今もどっかで好きだと思う…でもこの好きの気持ちより、花沢類への好きって気持ちの方が…大きいの」

 

司「……ずりぃ女」

 

つくし「な、なんでそんなこと…」

 

つくしがそう言い返そうとしたとき、司はつくしの顔を片手で引き寄せた

 

キスされる、そう思ったつくしは反射的に司の口を手で押さえて顔をそむけた

 

司「……ほんっと…ずりぃ女」

 

つくし「……」

 

司はそれ以上もう手を出すことはしないとつくしへ誓い

 

寒さもあるから二人で毛布にくるまって朝を迎えることを決めた

 

つくし「‥‥道明寺」

 

司「…なんだよ」

 

天井を見ながらつくしはずっと言いたかったことを司に言った

 

つくし「…ありがとう」

 

司「何がだよ」

 

つくし「…色々と…」

 

司「…意味わかんねえ女、いいから寝ろ」

 

つくし「……」

 

つくしはそっと目を閉じる

 

司はつくしの方に背を向けて寝ているが目は開いているようだった

 

そして、疲れもあった二人はこのまま朝まで寝てしまうのだった

 


 

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