西門「おかしい、類からまったく連絡がない」

 

あきら「確かに、一日たっちゃったね」

 

あきらと西門は大学で顔を合わせこんなことを話している

 

西門「…返事遅い時はある奴だけど、まったく連絡がないってのははじめてだよな」

 

あきら「う~ん、でもまあ、あの類だからなあ、大丈夫だとは思うけど」

 

そんな風に話していた矢先、玄関ホールがざわついた

 

西門「お、もしかして類か?」

 

玄関の方へと向かう西門だったが、あらわれたのは司だった

 

司「…‥‥なんだお前ら揃ってこんなとこにいて」

 

司が立ち止まり、三人がホールへと集結した

 

その姿に他の生徒達は色めきだって騒ぐ声が飛び交っている

 

そんな騒ぎを気にも留めずに三人はその場で会話を始めた

 

西門「……司さ、この前俺の家のきたの、なんの用だった?」

 

司「あ…いや…も、もうなんでもねーよ!」

 

司はそういうやいなや、足早にそこを通り過ぎようと歩き出す

 

あきら「……」

 

明らかに挙動不審の司の姿にあきらは苦笑いをするしかなかった

 

西門「あのさ、司」

 

西門は思い切って類の事を聞いてみようと思ったが、それを察したあきらがその話題を止めてしまう

 

あきら「あっ…そうだ司、お前今回もチョコ凄かったんじゃないか?」

 

司「は?あんなの中学の時から貰うのやめたよ」

 

あきら「貰うのやめても、道明寺家に贈られてくるっていうじゃん?」

 

司「全部処分してるしいちいち俺に報告こねえよ」

 

あきら「そ、そっか」

 

司「つまんねえこと聞いてねえで、行くぞ」

 

あきら「ああ」

 

司の後ろを歩きながら、あきらは西門に首を横にふって言葉を出さずに”類の事は話すな”と伝えた

 

西門も、あきらの表情の意味を察し、司に類の事を話すのはやめたのだった

 

一方つくしはというと、自由登校にはなっているが学校へと来ていた

 

もしかしたらいるかもしれないという可能性にかけて、非常階段にやってきてたのだ

 

だが非常階段にも類はいなかった

 

つくし「…いるわけない…か」

 

悲しい目をしたつくしが、さみしそうなため息をついた

 

手には代替え携帯を持っている

 

つくし「…画面のひび割れだけだと思ったのに、水没してて中身がパーって…」

 

実は、昨日つくしが帰る前に進は画面のひび割れを直そうと頑張っていた

 

進むと一緒に、父親も一生懸命頑張っていて、直らないなら綺麗に磨こうと、水拭きをしていたのだ

 

しかも、だいぶ濡れてる布巾を使っていたために、携帯は一発アウト、バックアップをとっていたカードの差込口にも水は入り込み、カードも使用不可になっていた

 

つくし「あ~ぐだぐだいっててもはじまらない!ちゃんと手帳に花沢類の番号とアドレスを書いておかなかったあたしが一番悪いんだ!」

 

つくしはそう言って携帯をポケットへしまう

 

つくし「…会いたいよ~~~~~!!」

 

行き場のない感情が、つくしを叫ばせてしまったが、その声はむなしく、誰にも届くことなどなかった

 

つくし「はぁ…はぁ…」

 

叫び終わった後、シンとしてる非常階段で冷たい風を感じたつくし

 

つくし「……そっか、なんか違和感あると思ったら、いつもいつも、あたしがここで悩んで叫んでると、タイミングよく花沢類が現れたんだった」

 

つくしはそんなことを思い出す、そういえば昔、司と付き合う前、類に少し片思いしていた時期に類と会いたいと思って”会いたいよ”と叫んだ時も類が来たことを思い出した

 

つくし「いつもいつも、突然、どうしたの?会いたいって誰に?とか……」

 

つくしはくすっと笑う

 

非常階段で一人の時間を作っていた類

 

F4と一緒にいるくせに、一人でいることも大好きな類

 

つかめない性格で、何を考えてるかわからないけど、凄く優しい人

 

つくしはクリスマスデートの日も思い出した

 

背中に、類が抱きしめてくれた時の感触も思い出す

 

つくし「……やっぱりあたしは、花沢類じゃなきゃダメみたい。花沢類は…守れないっていってたけど、気づいてないのかな?あたし、いつもすっごい守ってもらってた……守るって命を助けることだけじゃないのに…」

 

つくしは腕で涙をぬぐう

 

そしてそのあと、気合をいれるかのように両頬をパンと叩いた

 

つくし「……だめだ、花沢類に”会いたい”じゃダメなんだ。待ってるだけじゃ…会えないんだ…うん、会いに行く。今度はあたしから、行かないと!」

 

つくしはそう決意し、非常階段を駆け上がり、重い扉を開けた

 

行く先は花沢類がいそうなところ

 

ただただ会いたい一心で、つくしは走り出したのだった

 


 

読んでくださってありがとうございます!

 

 

 

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