もう日はすっかり暮れていた

 

そんな中つくしは類を探して非常階段をドタバタと探しているものだから先生に見つかってしまった

 

担任「おい、そこで何やってるんだ!」

 

つくし「きゃっ」

 

担任にいきおいよく腕を掴まれ驚くつくしだったが、すぐに担任は手を離した

 

担任「悪い牧野だったか…何やってるんだ、もう生徒は全員帰宅してるぞ?しかもお前…ボロボロだな」

 

つくしは朝から類を探し回っていたせいで服も髪も買ったばかりの靴もぼろぼろだった

 

目の下には涙のあともあり、顔は青ざめていた

 

担任「…具合悪いんじゃないか?早く帰れ」

 

つくし「は…い」

 

担任に促され玄関の方へと向かおうとした時、担任がボソッとあの日の事を口にした

 

担任「そういえば、お前花沢様に進路の事、何も言ってなかったんだな」

 

つくし「へ?」

 

つくしは思いがけない所で類の名前を言われものすごいいきおいで振り向いてしまった

 

つくし「は、花沢類が何か聞いたんですか?」

 

思わず担任にぐいぐいと詰め寄ってしまったつくし

 

担任はそんなつくしに圧倒されつつも、詳しく教えてくれた

 

担任「あ、ああ…牧野の大学はどこかって聞かれた…教師の間でもお前と花沢様がお付き合いしているのは噂になってたからな…悪いとは思ったが、お前が就職に変更したことを教えてしまった」

 

担任は個人情報を漏らしてしまった後ろめたさからしどろもどろしているが、つくしはそんなこと気にも留めなかった

 

つくし「それ聞いてきたのいつですか?」

 

担任「へ?」

 

つくし「いつ!花沢類に聞かれたんですか?!」

 

担任「…なんだそんな怖い顔して」

 

つくし「バレンタイン…14日より前ですか?後ですか?」

 

担任「ああ、14日よりは前だよ、歓迎会のポスター貼ってまわってた日だから…」

 

つくし「……14より前…あ、ありがとうございます」

 

もしかしたらいなくなった日の手がかりかもと思ったつくしだったがそうではなかったことに、がっかりしてしまった

 

そんながっかりした様子のつくしを見つつ、つくしにつかまれたせいで乱れた服を整えながら担任が話を続ける

 

担任「はぁ…でもお前な、お付き合いしてるなら進路のことぐらいちゃんと相手に相談しないと…花沢様、牧野は誰にも相談せずに決めるって言ってたぞ」

 

つくし「…え」

 

担任「といっても、ポスターの前の花沢様の独り言が聞こえてしまっただけだけどな…花沢様みたいな人が”俺には牧野が必要だけど、牧野には俺は必要なのか”とも言ってたぞ。まあ…これ言っていいのかわかんないけど、あんな素晴らしい人を悩ませるんじゃないぞ?牧野っておい、どうした?」

 

つくし「……」

 

つくしは、先ほど泣き止ませたはずの涙がまたぼろぼろ流れ落ちてくるのを感じていた

 

涙を止めなければ、そう思っても涙は止まってはくれない

 

担任は、そんなつくしの姿を見て、言ってはいけないことを言ってしまったかとおろおろとしていたが、いつまでたっても泣き止まないつくしのことを心配して、保健室に連れて行くのだった

 

つくしは保健室でも泣いて、泣いて、泣きじゃくって、保健の先生と担任にものすごい心配をかけてしまう

 

担任は一人で帰すのも不安になり、しばし牧野のことを保健の先生に任せ、牧野家へと連絡をとろうと教員室へ向かった

 

だが牧野家は料金不払いで電話が止まっていたため、担任はどうしようか腕を組んで悩んでいた

 

そんな時、ある男が英徳へとやってきてしまった

 

担任「道明寺様が?」

 

先生「ええ、来月のプロムについてお話があるって先ほどこちらに…」

 

担任「……」

 

道明寺と牧野つくしが付き合っていたことも、そして破局したことも、もちろん教師たちの間で有名だった

 

そのせいもあり、担任は道明寺とつくしを鉢合わせない方がいいと判断をした

 

担任「今、牧野が保健室にいる、保健の先生に道明寺様が来てることを知らせてくれるか?」

 

先生「は、はい」

 

担任の言葉で教室中緊張が走った

 

牧野つくしは色んな意味で、教師たちの間で危険人物だからだ

 

”あの”道明寺司と別れた彼女…つくしと司が鉢合わせてしまったら、司が不機嫌になって何するかわかったもんじゃない

 

教師たちはみんな暗黙の了解で司につくしが保健室にいることがばれないように動き始めるのだった

 

 


 

今日も読んでくださってありがとうございました!

 

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