類とつくしの噂は順平にまで届いていた、そのことで順平は類にずっと真実を聞きたかったし言いたかった言葉があった

 

順平「俺、正直それ聞いたとき、すっげー嬉しかったよ」

 

類「……へぇ」

 

自分はずっと聞きたかったし真実だったら嬉しいと思っていたことに関して類が興味なさそうに返し、順平はついムキになってしまった

 

順平「!!あんなことしちまったけど、俺は牧野と…一緒にいた時は、素直に楽しかったんだよ、あいつが道明寺の女じゃなければって何度も…何度も思ったんだよ!!」

 

順平はつくしを騙す為に嘘をついて友達になっていたことがある

 

けれどつくしとの思い出は今も色あせない大事なものだった

 

同時に、騙したことで順平に大きな爪痕も残している

 

類「…」

 

順平「そりゃあ俺がこんなこと言える立場じゃないのわかってるよ…まあ…牧野も俺なんかにそんなこと思われたくないかもしれないけど……俺は牧野の幸せ…願ってんだよ」

 

類「……」

 

順平はそう言って浄土ヶ浜の白い小石を手に取り、まるでつくしがその小石かのように手で大事そうに包んだ

 

類「牧野なら、それ聞いたら嬉しいと思うよ」

 

順平「そんなわけあるかよ…俺はあいつにあんなことしたんだから、一生かかっても許してもらえねえよ。まあ、その覚悟も決めてやったんだけどな」

 

順平はそう言ったけれど、辛そうに奥歯を噛みしめたのだった

 

順平「だから…なんつーか、嬉しかったんだよ、ほんとに、花沢さんなら、あいつも幸せになれるなって…思ったんだよ。俺前に牧野に”花沢さんにしなよ”って…勝手だけど言っちゃったことがあってさ…だからほんとに前からずっと思ってたことなんだ」

 

類「……」

 

類は順平の言葉に何も返さなかった、自分の心が限界で別れを告げたことを、言いだすことができなかった

 

順平「それにしてもなんでこんなとこに花沢さんがいるのかわかんないけどさ、今日会って話せて、俺は…良かったよ。俺が頼むのは正直間違ってるけどさ、牧野のこと幸せにしてやってください」

 

順平はそう言って頭を下げた

 

順平は、あんなことがなければ、本当につくしと親友になりたかったのだ

 

類「…運命って信じてる?」

 

順平「へ?」

 

急に類は空を見ながら突拍子もない質問をした

 

順平「運命って…まあ、どれだけ逆らっても決められたように流れてくようなことはあったよ。だからまあ、信じてる…ってほうかな」

 

順平は不思議そうにしながらもそう答えた

 

類「そっか」

 

順平「?」

 

類はそうつぶやいたあと、黙ってしまい、声をかけれる雰囲気ではなくなってしまった

 

順平「‥‥…」

 

順平はさみしそうな悲しそうなそんな表情をする類の横顔をしばらく眺めていた

 

数分たっただろうか

 

この場を離れることができない順平が、小さな類のため息を聞き、とうとう叫びだす

 

順平「あーーー!!!」

 

類「どうしたの?」

 

順平の変な叫び声にやっと類が反応してくれた

 

順平「…!!俺ダメです!この空気ダメです!!元気ないのももっとダメです!!」

 

類「…?」

 

突然そう叫びだし、順平は類の腕を掴んで走り出す

 

類「なに…」

 

順平「美味しいもの食べれば元気でます!!ついでに温泉はいりましょう!おごるんで!!!もうなんなんすか!そんな顔してほっとけるわけないじゃないっすか!!」

 

順平はそう叫びながら類を自分が宿泊しているホテルへと連れて行った

 

やはりあの祖母の血をひいてるだけあって、最初から世話焼き気質の順平

 

だからこそつくしとは気が合ったのだ

 

順平はなんでこんなことになったのか自分でもわからないけれど、類を引っ張る手と自分の足は止まる事はなかった

 


 

読んでくださってありがとうございます(*´Д`)

 

 

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