類「…もしもし」

 

司「おっまえ!!なにやってんだ!」

 

類「……」

 

類は思わず携帯から耳を離す

 

司の大声に耳がきーーんっと鳴るのだった

 

類「うん、ごめん」

 

司「……今どこだよ」

 

類「今…そういえばここどこだろ」

 

司「おい!!」

 

順平「うう~すんません……」

 

類「あ」

 

司「あ?誰だ?」

 

タイミング悪く、洗面所から順平が戻ってきてしまう

 

類「あ~…ねえここどこのホテル?」

 

順平「へ?ここは〇×シーホテルだけど…あれ?電話中で…うっ…またきた…」

 

順平はそう言いながらまた洗面所へと戻っていった

 

司「おい誰といんだよ」

 

類「あ~~~…それより、ここ〇×シーホテルだって」

 

司「…お前そこ〇×県じゃねえか」

 

類「へえ、よくわかったね」

 

司「付き合いのあるとこだからな…待ってろ、今から行く」

 

類「なんで?別に大丈夫だよ」

 

司「なんでもくそもねえよ!むしろお前、彼女にキスされといてなんっでそんなふっつーーーーの声出してんだ!!!今から言ってお前に言いたい事ぜんっぶ言ってやるからない!!!首でものばしてまってろ!!!」

 

類「……それを言うなら首を洗って待ってろじゃない?」

 

司「???人を待つのは首を長くしてだろ!!!おい、そんなことよりそこ動くんじゃねえぞ!!」

 

類が返事をする前に電話が切れてしまった

 

すると、弱弱しい声が後ろから聞こえてくる

 

順平「うう…ほんっとすんません…」

 

順平はずるずると洗面所から再度でてきて、近くのソファへと寝ころんでしまった

 

類「…」

 

類はすくっとたって、順平の顔に冷たいタオルを濡らしてかけてあげた

 

順平「うわっ花沢さんってまじでいい人っすね…俺殴られたし蹴られたけど…あれ、俺が悪いからなんも恨んでないっす…まじ、いいひ…と…」

 

順平はそう言いながらすーーっと寝息をたてはじめてしまうのだった

 

類「……ふぅ」

 

類はその姿に困った笑みを浮かべながら、小さなため息をつく

 

類「来るって言っても東京から遠いのに、司どうすんだろ」

 

類はそんなことを思ったが、ふと司の家はここの件にもプライベート空港があったことを思い出した

 

類「あ~あれならそんなに時間はかからないか」

 

類はすぐに自分のコート羽織った

 

そして順平が寝ている方を見てこう言った

 

類「…元気出たよ、ありがとう」

 

順平「すーーすーーー」

 

聞こえてないだろうが類は順平にそう言い残し、部屋を後にするのだった

 

類「さて…司を待とうかな」

 

類はそう言って、ホテルのロビーに座る

 

類「やっぱり寒いな」

 

春が近いとはいえ、まだまだ寒く、雪が積もっている場所もあった

 

ロビーの自動ドアが開閉するたびに、寒い風が入ってくる

 

そして類の姿にホテルに入ってきたお客様はぎょっとしていた

 

なぜこんなホテルにこんな素敵な男性が…みんなはそんな目で類を見ている

 

またフロントも類の様子が気になるようで時折ちらちらとみていた

 

女性客は類のかっこよさに浮足立ち、遠巻きにきゃーきゃー黄色い声をあげているのがわかる

 

でも類はそれらをまったく気にもしていなかった

 

ただただ司を黙って待っていた

 

すると類の電話がまた鳴った

 

類「あ、司からだ」

 

類が電話にでると、司の大きな声がまた耳に響いた

 

司「動いてねえだろうな?!」

 

類「後ろのその音、やっぱりアレで来たんだね」

 

司「あ?まあいいや、すっぐ行くからな!!動くなよ!!」

 

類「わかってるよ」

 

そしてそれから数十分待っていると、司がホテルへとやってきたのだった

 

司「……ちゃんといやがったな」

 

類「逃げないよ」

 

ロビーで出会った二人の姿に、女性客は黄色い悲鳴をあげている

 

はっきりいってこんなホテルにこの二人の姿は異様だった

 

だが二人は気にもせずに、じっとお互いの目を見ていた

 

顔を合わせた二人の間にはピリッとした空気も漂っているが…

 

やはり、長い付き合いの二人

 

すぐに喧嘩をはじめるわけでもなかった

 

司「さて、どこで話そうか」

 

類「もう暗くなるし、部屋でもとる?」

 

司「お前と俺で泊まるのかよ、なんの冗談だよ」

 

類「たまには一晩とことん話してみようか?」

 

司「……そんなん男と男の戦いじゃねえんだよ!海行くぞ!!」

 

類「……言うと思った」

 

決して笑える状況ではないし、つくしのこともある

 

けれど司の昔からかわらないまっすぐさに思わず類はふふっと笑てしまった

 

そして類は司とともに、また浄土ヶ浜へと戻ってくるのだった

 


 

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