あの海の日での宣戦布告は一週間前だ

 

類は家に帰ってきた今も、時々あの日の司の表情を夢で見る

 

そして今日もその夢を見て類は起きた

 

類「……」

 

起きた類の顔は、笑っていた

 

類「受けて立つよ、司」

 

ぼそっとそうつぶやいた類の横で携帯が鳴った

 

携帯にはつくしからのメッセージが届いていた

 

浄土ヶ浜から家に戻っきてすぐにつくしに連絡をとったがつくしはインフルエンザにかかってしまっていて、やっと今日、二人は会えるのだった

 

類「許してもらえるかわかんないけど…」

 

類はスクっと立ち上がり、準備をはじめる

 

いつも自分の身だしなみをさほど気にしていなかった類

 

確かに身なりを気にしなくても、その顔とスタイルがあれば、頑張らなくてもかっこいいイケメンが出来上がるのが花沢類だ

 

だが、今日の類は違った

 

まるではじめてのデートに向かう人のように

 

髪もセットし、コートの着こなしも整えた

 

目を開き、鏡にうつる自分の姿を確認する類

 

周囲から見れば、完璧なイケメンができあがっていた

 

でも類は自分のその姿をかっこいいとは認識していないようで

 

ただただ牧野とのデートの為に楽しそうに服を選んでいたのだった

 

 

つくしも、精いっぱいのお洒落を朝から頑張っていた

 

シャワーに入り、髪の毛を巻いてみたり、母親に頼んでお化粧までした

 

昨夜のうちに爪も綺麗に整え、履いていく予定の靴もこれでもかというくらい磨いた

 

スカートを履き、何度も鏡の前でくるくるとまわる

 

その姿を弟と母親が目を細め、嬉しそうに眺めていた

 

弟「お姉ちゃん…綺麗」

 

母親「つくしぃ…頑張っておいでよ」

 

そんな弟と母親の後ろでは、父親が神棚に向かって拝んでいる姿が見える

 

父親「何卒…つくしのことを…よろしくお願いいたします!!」

 

つくし「……」

 

つくしはそんな家族の様子すら目に入っていないようで、必死に自分の姿を確認していた

 

最後の仕上げにもう一度口紅をつける

 

この口紅は母親に借りたやつではなく、この前可愛いと思って自分で買ったものだった

 

つくし「よし…じゃあ、行ってきます!!」

 

母親「あ~まってまって、火打石!」

 

つくし「え~~??」

 

父親「ほら、こっちに背中!」

 

父と母はつくしに火打ち石を打った、そしてつくしはそんな両親の姿に笑顔で感謝し、元気に家を出発する

 

つくし「はやく…はやく会いたい」

 

思えば、こんな日がまた来るとは思わなかった

 

つくしの足取りは気持ちと連動し、凄く速くなっていた

 

つくし「はやく…花沢類に会いたい」

 

そうしてつくしが向かった待ち合わせ場所は

 

あの日一方的に類から別れ話をした〇×駅の近くの公園だった

 


 

 

 

 

ランキング参加中です!応援お願いします!

にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ

偽りの秋桜 一覧

シリーズ一覧

最新記事

シリーズ

ブログ村