つくしはわくわくした顔でもう待ち合わせの場所についていた

 

つくし「まだかな…」

 

やっと類と連絡が取れてその上会う事ができる

 

つくしはそれだけですごくすごく幸せだったのだ

 

すると、あの悪夢のバレンタインの日のように、見覚えのある声がつくしの名前を呼んだ

 

司「牧野」

 

つくし「その声は…?!」

 

つくしは思わず身構えてしまう

 

あの日のようなことは繰り返したくはない、けれど振り返った先に見えたのはスーツ姿でサングラスをかけている、いつもとは雰囲気が変わった司の姿だった

 

つくし「ど、道明寺…?」

 

つくしの声に司はゆっくりとサングラスを外した

 

つくしと司の周りにいた人たちは自然とその異様な雰囲気に距離をとる

 

司は黙ったまま、つくしの頭のてっぺんから下にかけてゆっくりと見た後、睨むように視線を合わせた

 

司「お前は昔、俺に宣戦布告したよな」

 

つくし「な、なによいきなり…そんな昔の事」

 

つくしは眉間にシワをよせて怪訝な表情を浮かべながらも司への視線を外せずにいた

 

司「……」

 

司はふうっというため息とともに空を見上げ、そして浄土ヶ浜で類へとやったように、今度はつくしへとゆっくり腕をおろして指をさした

 

つくし「なによ」

 

指をさされたつくしはさすがに司の意図がわからずに首をかしげて口がぽかーんと開いている

 

司「宣戦布告、牧野つくし、お前は俺に・・・」

 

そこまで言いかけた時、司の視線がつくしの後ろを凝視したまま動きが止まった、そんな司の視線につられるようにつくしが後ろを振り向くと、そこには類が立っていた

 

つくし「は、はなざわる・・・」

 

バレンタインのあの日、別れを告げられてから顔を見るのは今日がはじめてだったつくし

 

会えるだけで嬉しくて仕方なくて心が躍っていたつくしだったがいざ顔と姿をみると急に緊張感が体中に走り始めた

 

つくし「あ・・・あの、その」

 

つくしと司と類、別れた日のように三人は同じ場所にいた

 

つくし「は、花沢類」

 

つくしが類に駆け寄ろうとした時、先に歩き始めたのは類だった

 

類がつくしの方に向かってくる、その姿を見た時、つくしは思わず後ずさりしてしまったが、そんなつくしの動きを止めるように類の手がつくしの頭を抱きかかえた

 

つくし「あ・・・」

 

類「・・・やっぱり俺は、牧野じゃなきゃダメみたい」

 

つくし「・・・?」

 

つくしは類の胸元に抱き寄せられたため、類の言葉がうまく聞こえなかった

 

つくしが慌てて類の方を向こうと上を見た時、類がつくしにキスをした

 

つくし「!!」

 

司「・・・」

 

バレンタインの人は真逆の構図

 

司「いい度胸だな、類」

 

類「・・・別に勝負でキスしたわけじゃないよ」

 

ニコッと笑って類がつくしから唇を離す、つくしは手で口を押さえたまま真っ赤な顔して黙り込んでしまっていた

 

司「・・・」

 

類「それで?司。宣戦布告、するんでしょ?」

 

類の意地悪なその言い方に腹を立てるかと思いきや、まるで満足といった感じにニヤッとした笑みを浮かべる司

 

司「・・・俺様は天下の道明寺財閥、道明寺司だ」

 

類「ぷはっ、どうしたの司、知ってるよ」

 

つくし「・・・」

 

つくしは真っ赤な顔しながらも突飛な事をいいはじめた司に驚いたように目をまんまるくさせて司の方を見ている

 

司「お前は、その道明寺司が認めた男、花沢類だ」

 

類「・・・」

 

司「そしてお前、バカ女も俺が唯一認めた女だ」

 

つくし「バカ女って・・・」

 

司「・・・俺が認めた奴らが揃ったんだからそりゃお前ら最強だろ、ぜってー世界一幸せな二人ってやつになる、俺にはわかる」

 

類「・・・司」

 

司「類、お前こいつからもう逃げんじゃねえぞ」

 

類「・・・わかってる、もう逃げない」

 

つくし「・・・」

 

司「お前が次逃げたら、こいつは俺がかっさらうからな」

 

つくし「っ!!」

 

類「・・・わかった」

 

司「・・・」

 

司がまた何か言おうとしたその時、司の元に司の側近が近づき何やら耳打ちをしていった

 

つくし「?」

 

司「・・・俺はこんなとこにいるほど暇じゃねえんだ、じゃあな」

 

類「司!」

 

類の呼び止める声にこたえるように、司は振り向かずに手を振ってその場を去っていった

 

つくしと類は司の後姿を見送りながら、どちらからともなく目を合わせる

 

つくし「ほんっと・・・嵐のような男というか」

 

類「・・・」

 

つくし「へ?な、なに」

 

類はつくしの両手を掴んでつくしの方を見る

 

類「牧野、改めて、また俺と付き合ってください」

 

つくし「・・・!」

 

類のビー玉のような目がまっすぐつくしの方を見る

 

あまりにも真っすぐな言葉で告白され、つくしは上手く返事ができない

 

つくし「う・・・」

 

つくしはうんと言いたいが上手く言えずに、首をぶんぶんと縦にふった

 

つくし「痛っ」

 

あまりにも首を縦にふりすぎてつくしは首の後ろを痛めてしまい思わず手で押さえた

 

類がそんなつくしの首に手を添えながら、再度顔を近づける

 

つくし「あの・・・ちょ・・・」

 

つくしの制止もむなしく類はつくしに長い長いキスをした

 

つくし「・・・!い、息!!!」

 

類「・・・ごめん」

 

類が笑いながら口を離す

 

ぜはぜはしながら息を整えるつくしの首元には類から貰った秋桜のネックレスが光っていた

 

類「・・・牧野は桜じゃなく秋桜でも、両方大好きで同じ花だって言う、そんな人だったの忘れてた」

 

つくし「な、何?き、聞こえない」

 

ぜはぜはと恥ずかしそうに息を整えているつくしには類の言葉は聞こえない

 

類「なんでもない、ねえ牧野、これからの話をしようか」

 

つくし「・・・!」

 

これは司の言った誰もが羨む二人のはじまりの日のお話、長い長い二人の人生の中の一瞬の出来事、けれど一番大切で大事な大事な物語

 

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最終話だけかけずにいました

どう決着をつけようか、悩みに悩んでこういった形になりました

長らく読んでくださった方ありがとうございました

 

 

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