花男の小説続きを書いていなくて申し訳ありません

オリジナル小説が先にUPになってしまいました

花男も不定期ですがUPしていきますので

オリジナル小説も読んでもらえたら嬉しいです

 

【あの場所へとかえる】

 

星のかたちの公園がある

 

`そこ`が私…吉野八重(よしのやえ)の故郷だ

 

人気があるのかたまに旅行の広告とかで目にすることがある

 

懐かしく思うこともあるが、私は`そこ`に帰りたくはなかった

 

女性の声「吉野さん!吉野さんお電話です!」

 

八重「え?」

 

同僚の声に忙しさに振り回されてた八重の動きが止まる

 

外からの電話は取り次がないのが普通だがどうやら電話の相手がどうしてもと何度も電話をかけてきていたらしい

 

同僚に迷惑をかけていたことを知り八重は慌てて電話に出た

 

電話の相手は実家の隣に住むおばさんからだった

 

八重「…おばさん…なんで……?!母に何かありました?!」

 

小さなころにおばさんのお家の庭に入って遊んでしまっていた、それを嫌がるわけでもなくにこにこみててくれていたおばさん、八重の思春期には挨拶する程度になっていたそんな相手から今更電話なんてくるわけがない

 

八重は意外な相手からの連絡ですぐに実家で一人で住む母に何かあったのではと察した

 

察した瞬間八重の身体から冷や汗が飛び出してくる

 

おばさん「ああ八重ちゃん…よかったよ、ごめんね忙しいとはお母さんに聞いてたんだけど…どうしても気になってねえ…」

 

八重「…何かあったんですか?」

 

しどろもどろでなかなか話そうとしないおばさんにじれったさを感じる

 

忙しい時間にしかも職場に連絡をしてきてなかなか話そうとしないおばさんに苛立ちさえ覚え始めたその時

 

おばさんはやっと意を決したように口を開いた

 

おばさん「…あのね八重ちゃん…言いにくいんだけど…八重ちゃんのお母さん…最近ちょっと…変なのよ」

 

おばさんの声に緊張が混ざっていた

 

八重はおばさんの言おうとすることがいまいち理解できずに首をかしげてしまう

 

八重「変…とは?」

 

おばさん「……梅さん……お花を盗むのよ」

 

梅さんとは母の名前だ、おばさんは母とずっとお隣さん同士で良好な関係を築いていたようだった

 

早くに家を出て一人暮らしをしていた八重は母が隣のおばさんと仲良くなって遊びにも行く関係だと今はじめて知ったのだ

 

おばさんの声は大事な友人を心配するようなそんな声だった

 

八重「盗む?花を?」

 

おばさん「…昨年一緒にね、お花見に行ったのよ…梅さんと…」

 

八重「はい…」

 

おばさん「そのお花見に行った日からさっぱり姿が見えなくなってね、風邪でもひいたのかしらと心配して…数日後にやっと梅さんの姿見て挨拶したんだけど…笑わなくなっててね…態度も冷たくなってて何かしたかしらと思ってたんだけど思い当たることもないし…気づいたら私のおうちのお庭から花を盗んでいくようになったのよ」

 

八重「…母がですか?」

 

おばさん「…そう、梅さんが…」

 

一瞬八重はおばさんと母の喧嘩に巻き込まれてるだけのなのではと疑ったが、おばさんの心底心配そうな声にその疑いはかき消された

 

おばさん「最初はだれに盗まれたかわからなかったのよ、でも主人がね…監視カメラをつけてくれてそこに梅さんが映っていてね…梅さんがそんなことするわけないし信じたくなかったのだけど…新しく植えてもまたその花を盗っていくのよ…」

 

八重「…‼!!弁償いたします…申し訳ありません…!」

 

おばさんから聞く母の行いに八重は恥ずかしさと怒りを覚える

 

土下座をするいきおいで謝る八重におばさんは弁償などいらないと優しい声で断るばかりだった

 

八重「でも…弁償しないわけにはいきません」

 

おばさん「…じゃあ八重ちゃん…そのお金で梅さん…お母さんのこと見に帰ってきてくれないかしら?本当に…変なのよ」

 

八重「それは…!」

 

おばさんにそう言われ言い返そうとした八重は言葉に詰まってしまった

 

私は`そこ`に帰りたくなかったからだ

 

忙しさに身を任せ、ずっと母にも忙しいから帰れないといっていた

 

看護師という忙しい職業にわざわざ就き、一人で生きていくため手に職をつけた

 

それもこれも母のいる`そこ`に帰りたくなかったからだ…

 

おばさん「もうずいぶん帰ってないじゃない?少しでいいのよ…帰ってこれないかしら?」

 

迷惑をかけたおばさんにこれ以上迷惑かけるわけにもいかない

 

八重は自分の身勝手さにも恥ずかしさで身体が熱くなってしまった

 

当たり前だが八重はおばさんと帰ることを約束するしかなかった

 

そして八重は、帰りたくなかった`そこ`へと帰るのだった

 

ランキング参加中です!応援お願いします!

にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ

オリジナル小説 一覧

シリーズ一覧

最新記事

シリーズ

ブログ村