つくし「今度はパニックならずに道を覚えたんだよね…」
つくしはそんなことを考えながら昨日来た道を戻る
つくし「よし、ここを曲がれば…あったあった!ここだ!」
そこは少し小高い丘のような場所で、遠くに外国のお城のような建物が見えた
つくし「昨日来た時はしっかり見れなかったけど、やっぱりここ外国?だよね」
つくしが物珍しそうにきょろきょろとあたりを見回す
つくし「でもまあきっと”ここ”も違う世界?なんだろうけど」
つくしが地面のほうを見渡すと、そこには見慣れたものが置いてあった
つくし「あった!!!!」
つくしのバックが無造作に置かれてあった
つくしはバックを拾いあげ、また頬ずりをする
つくし「あ~~よかった~~」
中身を確認すると、中も無事なようだった
つくし「…」
バックを確認した時に、手につけたブレスレットの光が目に入り動きが止まる
つくし「……西門さん、あたしが行方不明になってたって言ってたな、そしてよく夢でみる場所だって…」
そんなことをぼそっとつぶやいたとき、嫌なざわついた感情がつくしの身体を駆け巡った
つくし「まさか…ね」
つくしにもある考えが浮かぶが気持ちがそれを認めるのを拒否してしまう
ぼーーっとブレスレットを見ながら座っていると、突然男性から声をかけられた
男性「あの」
つくし「ひっ!」
こんな誰もいないような場所で声をかけられ、つくしは身構え悲鳴をあげてしまう
声がした方を見ると、そこにいたのは
つくし「は…花沢類!!!!」
男性「え?」
つくし「!!!!!」
つくしは思わず抱き着きそうになった
それもそのはず、目の前にいた男性が、今度は花沢類にそっくりなのだから
つくしの心の声(もしかしてこれも…西門さんの時と…同じ…?)
つくしはおそるおそる類に似た男性へと近寄る
男性「俺の事、知ってるの?」
つくし「え…ということはやっぱり?花沢類?なの?」
しどろもどろにそう聞くつくしに、類に似た男性は首を横に振った
男性「俺の名前、ルイって言うけど、ハナザワは違う」
つくし「ルイ…」
そんなことを告げるルイの姿はどう見ても類だった
だがそんなことを追及はできない、今追及できることはただひとつだった
つくし「あの…何しにこんな所へ…」
ルイ「あ、そうだ。俺、馬に乗って近くの村まで来たんだけど、馬から降りた瞬間、馬が突然パニックおこして走り去ってしまって…馬を探してこの森に来たんだけど、迷ったんだ」
つくし「……」
花沢類みたいな人は、やはり類みたいな性格なのか
つくしはなんだかおかしくてクスクスと笑ってしまった
つくし「…やっぱり似てるな」
ルイ「?」
つくし「ううん、なんでもない、えっと、一緒に住んでる(?)人がいるからその村に行く方法を聞きに行こう」
ルイ「ありがとう」
つくし「うん、よし、行こう」
そしてつくしはルイを連れて、女将に似た人がいる家の方へと向かうのだった
今日も読んでくださってありがとうございます(*´ω`)
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ここ数か月色んなトラブル(胃腸炎…かなり辛かった)もあり更新がなかなかできなかったので、今月は更新を頑張りたい…そう思っています(;´∀`)
一期一会と花雫はブログ引っ越し前に書いていた西門さんとつくしのお話なのですが、以前もいただいていたのですが、最近また数人のかたから、続編希望のメッセージをいただくことがあり嬉しかったです
ありがとうございます、終わった連載まで読んでもらえてとても嬉しいです
まだ三つ連載中なので、しばらく後にはなると思いますが、一期一会と花雫の続編も書こうと思います、よろしくお願いいたします(*´ω`)