女将「ほら、行くよ」

 

女将がつくしのことを連れて行こうと手を取る

 

つくし「…」

 

ここで手を払いのけるわけにもいかず、つくしは言われるがままに女将の後をついていくしかなかった

 

そして、無情にも城の中へと入ってしまう

 

当然ながら、門の前には衛兵らしきものたちもいて、逃げれそうな環境ではなかった

 

つくし「……どうしよう」

 

そう思い悩んでいる時、ストレスもあってかつくしのお腹に痛みが走る

 

つくし「いっ…」

 

痛みに思わずお腹を押さえるつくし

 

女将「どうしたんだい?」

 

女将の問いに、つくしは答えた

 

つくし「お腹が…痛くて」

 

女将「まあ!」

 

女将がつくしのお腹を撫でながらこういった

 

女将「緊張でもしてるのかい?わたしは回復魔法は得意じゃないからねえ…」

 

そう言いながら女将は心配そうにお腹を撫でた

 

つくし「…」

 

その時、つくしにある考えが浮かんだ

 

つくし「あ、あの…ちょっとだけ、どこかの部屋で休んでもいいですか?」

 

女将「う…ん」

 

女将は悩み、近くにいる城の者達に何かを聞きに行く

 

つくし「腹痛は偶然だけど…少しでいい、考える時間が欲しい」

 

例え、部屋で休んでたとしても、逃げれそうにはない城の中

 

それでもいいから、つくしは何か方法がないか、一度頭の中を整理して考えたかったのだ

 

女将「こちらにおいで」

 

つくし「休んでもよさそうですか?」

 

女将「王様に会う時間までまだあるからね、少し休めるしちょうどいいでしょう」

 

つくし「良かった」

 

つくしは女将の言葉にほっと胸をなでおろした

 

そしてある部屋へと入る

 

2人はそこにあるソファーに座り、身体を休ませた

 

当然だけど、つくしの脳は休んでなんていられない

 

これからどうするか、猫を探すのにあの森に帰るにはどうすればいいのか、女将さんの監視から逃れるにはどうすればいいのか

 

考えることが山ほどあるつくし

 

つくし「……」

 

つくしが悩んでいると、つくし達が悩んでいる部屋外がざわざわと騒がしくなってきた

 

女将「なにがあったんだい?」

 

女将が部屋の外に出ようとした時、パニックになった衛兵が部屋へと飛び込んできた

 

女将「な、なななな」

 

女将と衛兵は正面衝突してしまい、お互いにジタバタと起き上がれなくなっている

 

つくし「…いまだ!!」

 

その二人の姿をみた瞬間に、つくしは逃げるなら今だと瞬間的に身体が動いた

 

つくし「あたしがかわりにみてきます!!」

 

女将「だめだよ!!まちな…あ~~~もうあんたは早くよけな!!!」

 

つくしを追いかけようとする女将だったが、衛兵は体格もよく、またパニックをおこしてしまっているため、なかなか女将の上から動こうとしなかった

 

その混乱の中、つくしはうまいこと抜け出すことに成功したのだった

 

つくし「‥‥…女将さん、ごめんなさい…」

 

つくしはそう思いはするが、走る足が止まることはない

 

つくし「あ~~もう、動きにくい!!」

 

つくしはそう言うや否や、ドレスのスカートの裾を結び動きやすい服へと変えた、もちろん女性らしからぬ姿である

 

つくし「よし、これでもっと走れる」

 

つくしが結び終わり、再度走ろうとした時、つくしは誰かとぶつかってしまう

 

つくし「いった」

 

衛兵「…おい、お前何してる?」

 

つくし「へ?」

 

そこにはものすごく身長が高い衛兵が立っていて、つくしは威圧感から思わず後ずさってしまった

 

つくし「あ、あの…あたし…」

 

つくしが何かを喋ろうとする前に、衛兵はつくしを抱え上げた

 

つくし「きゃっ!ちょっと!!」

 

衛兵「すまんなお嬢さん、今は隣国の王子が魔女に捕まっちまって国民全員がパニックをおこしててんやわんやなんだ」

 

衛兵に抱えられながら、事情を理解するつくし

 

つくしの心の声(あ~だからさっき…衛兵が慌ててたのね…あれ?でも捕まったのは隣国なんでしょ?なんでこっちが慌てるの?)

 

つくしが疑問に思ったことはすぐに解決した

 

衛兵「ひとまず、お嬢さん、敵ではないようだし、逃げるぞ」

 

つくし「う、うそ」

 

衛兵に抱えられ、つくしが向かおうとしてた先にみえたものは、武器をもった人ではない獣のようなものたちだった

 

しかも、その武器のなかにはまるで針を大きくしたような武器も多々あった

 

つくし「なにこれ、映画の世界すぎるでしょ」

 

つくしは額に冷や汗が流れる

 

そして、ここからつくしの無謀にも近い逃走劇が始まるのだった

 


 

 

今日も読んでくださってありがとうございます!!(*‘∀‘)

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