猫を追いかけるが猫の速さになかなか追いつくことができない

 

つくし「もーーほんとうにあとちょっとなのに!!!」

 

そして猫を追いかけてつくしはだいぶ遠くにきてしまっていた

 

ふと気づくと、ある寂れた塔のような場所へとたどり着く

 

つくし「……ここ、どこ?」

 

あたりを見回しても、ひとっこひとり見当たらない

 

その時、鳥の鳴き声が響き、つくしに恐怖心が芽生えた

 

つくし「猫も見失っちゃったし、戻ろうにもどこをどう走ったのか…」

 

いつのまにか森深い場所まで迷い込み、人工物は目の前の塔ぐらいしか見当たらない

 

風も冷たくなってきたため、つくしは意を決してその塔の中に入った

 

つくし「お、おじゃましまーーす…」

 

塔の中につくしの声が響き渡る

 

やはり塔の中にも人はいずに、頂上につづく長い階段が螺旋状に上の方へと続いていた

 

つくし「うわっ…何段あるんだろ…梯子とかじゃないんだ…」

 

階段の一段目に座り、つくしは足を休めた

 

外の方では鳥が騒がしく、だんだんと日が暮れ始めてきていた

 

つくし「…これ、夜になる前に自分がどこにいるかだけでもわかっておいた方がいいかも…」

 

そう思ったつくしは、長い長い階段を上り始める

 

つくし「上からだったら、何かきっと見えるはず…」

 

そう期待して、長すぎる階段を疲れた体に鞭打って進んだ

 

 

今何時ぐらいだろうか、のぼってものぼってもたどり着けないように思える階段に、つくしはとうとう座り込んでしまった

 

つくし「あ~~~もう~~長い…ムリーーーー」

 

つくしはここでやっと自分がお腹空いていて喉も乾ききっていることに気づいてしまう

 

つくし「しかもお腹痛くなってきたし…」

 

その時、つくしに最悪の想像が浮かんでしまった

 

つくし「これ、もしかしなくても遭難するんじゃ…」

 

その考えに至った時、つくしの血の気が引いた

 

つくし「やばいやばい!ここで座ってる場合じゃない!!あたしは…女将さんとこ戻ってルイのこと助けて猫と一緒にあっちの時代に戻るんだから!!!」

 

つくしがガッツポーズを決めながらいきおいよく立ち上がった時、階段の先がぴかっと光ったような気がした

 

つくし「え…なに?今の光…」

 

つくしが光ったように思えた階段の上の先のほうを見ると、さきほどまで見えなかった部屋の扉のようなものが見えていた

 

つくし「ななななんか部屋あった!!!」

 

すぐに登れそうな階段数なため、つくしはいきおいよく階段を駆け上っていく

 

つくし「!!!!…ね、ねんのため」

 

扉の前まできたつくしだったがいちおう扉をコンコンと叩いた

 

けれど返事はなく、鍵もかかっていないようだったので、つくしはおそるおそるドアノブをまわす

 

つくし「し…失礼しまーーす…」

 

扉の先は、アンティークな家具が多く、洋風な造りの部屋だった

 

奥のほうには天蓋カーテンのついたベットが見えた

 

つくし「うわっ…お姫様が寝るようなベット…」

 

レースもあり、あまりにも繊細で綺麗な造りのベットにつくしは思わず近づいてしまう

 

つくし「きゃ!!!!」

 

近づくにつれて、そのベットに誰か寝ていることに気づき、つくしは思わず後ずさってしまった

 

つくし「だだだだだ誰??っていうか…あれ??」

 

つくしはやっとここで気づいた

 

この状況は眠り姫そのものだと

 

つくし「いやでもちょっとまって…眠り姫って…」

 

つくしは意を決して天蓋カーテンをガッと開いた

 

するとそこに寝ていたのは

 

つくし「ル………ルイ!!!!!」

 

まごうことなきつくしが助けようとしていたルイだったのだ

 

だけれど、眠り姫と同じようにつくしがどれだけ声をかけても物音を鳴らしてもルイは目を覚まさない

 

つくし「ほんっとに目が覚めない…っていうか魔女もいないしこんな簡単にみつけてもいいの?!って…まあいいか…」

 

つくしは自問自答しつつ混乱した頭を落ち着かせようと必死だ

 

つくし「えーっと…ええと…眠り姫が起きた原因って…」

 

つくしが思い出そうと記憶をさかのぼった時

 

頭の中に浮かんできたのは眠る姫にキスする王子様の挿絵だった

 

つくし「……」

 

つくしはちらっと寝ているルイのほうを見る

 

その後、また考えこんだ

 

つくし「いやいやいやいや、無理だから…」

 

顔を真っ赤にしながら誰かに言い訳をはじめるつくし

 

つくし「いやだってほら…ねえ?ほかに方法があるかもしれないし…」

 

つくしはルイの周りをうろうろしつつ悩みこんでいる

 

つくし「で、でも魔女もいないしこんなチャンスがもうくるかどうかもわかんないし…今魔女にみつかったら終わりかもだし…」

 

そんなことをつぶやいてはルイの周りをいったりきたりぐるぐるぐるぐるしていた

 

つくし「…」

 

急にピタッと立ち止まったつくしはまたルイの顔を見る

 

ルイの唇をみて、意識してしまい、つくしは頭を抱えてしまった

 

つくし「は、花沢類にキスするみたい…で、できない!!」

 

類にあまりにもそっくりなルイなのだから当然だろう

 

つくしは類に淡い恋心を抱いていたこともある

 

そんな相手でしかも寝ている無防備な人に勝手にキスしてもいいものなのか、いや、していいわけがないじゃないかとつくしは頭が痛くなるほど悩むのだった

 


 

 

今日も読んでくださってありがとうございます(*´ω`)

 

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