野獣「さあ、どうしてくれようか」
つくし「……うう…」
つくしは牢獄にいれられ、牢屋の前ではあきらにそっくりの野獣がうろうろとつくしのことをどうしてやろうかと悩んでいる
つくし「美作さんそっくりの顔で野獣……毛むくじゃら美作さんが面白すぎて…もうだめ…ぷぷっ」
つくしはたえきれずにとうとう笑い始めてしまう
つくしにはもう恐怖というものはなくなっていたのだ
野獣「なにがおかしい」
野獣が吠えるように怒鳴るがつくしはちっとも怖くはない
つくし「ご、ごめんなさい…その、怖すぎて?笑っちゃって?」
つくしの言い訳は言い訳に等なっておらず、ますます野獣を怒らせてしまう
野獣「…しばらくここで大人しくしてろ!!」
野獣はそう言い残し、ばたんと強くドアを閉め牢屋のある部屋から出ていってしまった
つくし「…ぷぷぷぷあはははは、だめだ、どうしても着ぐるみ着てる美作さんにしか見えない…可愛い」
あきらに似た野獣はどうあがいても可愛くて、ちっとも怖くなどなかった
そのうえ、毛並みがつやつやしていて、触り心地もとっても良さそうだったのだ
つくし「あのつやつやした毛…触りたい…」
つくしはそんなことをつぶやいてはクスクスと笑う
すると、牢屋に置いてある照明が話しかけてきた
照明「君、凄いね、主様のこと…怖くないんだ」
ちょっと少年のような口調の照明は、つくしのことを褒め嬉しそうにくるくると踊っていた
つくし「か、可愛い」
その動きにつくしはときめいてしまう
照明「ねえねえ、君ならきっと、主様の呪いを解いてくれるはず…ねえねえ呪いを解いてよ」
どうやらこの子にはつくしが他の世界から来たものだということが見抜けないようだった
つくし「う~~ん…」
つくしは悩むふりをする
つくし「ますます…美女と野獣に似ている世界なんだよね、かといってあたしは美女じゃない、今回はあたしに似てる人もいない、西門さんも花沢類に似てる人がいた世界でもない…」
つくしはぶつくさとつぶやきながら頭の中を整理するように牢獄の中を歩き回る
その声は聞こえていないが照明もつくしの真似をしながら後をついて回っていた
つくしと照明はしばらくうろうろと動いていたが、途中何か閃いたつくしの動きがピタッと止まった
つくし「……うん、決めた、あたし、この世界楽しむことにする…!!ねえ、呪いって?どうやって解くの???」
つくしは、元の世界に戻ることをあきらめたわけではない
けれど幼いころに読んでいた物語のような世界に自分はいる
どうせならばこの状況を楽しんでしまおうと思ったようだった
今日も読んでくださってありがとうございました(*´ω`)







