猫のもとへと野獣は走っていったがあることに気づく

 

野獣「…こんな姿ではすぐに逃げられてしまう」

 

野獣はそのことに気づいた瞬間、走る足が止まった

 

それと同時に、少しだけ邪な思いも芽生える

 

野獣「このまま猫が見つからなければ…」

 

つくしとずっと一緒にいれるかもしれない

 

そんなことを考えてしまった野獣だったが、つくしが語ってくれたルイや西門という人物の言葉を思い出した

 

野獣「いや、だめだ、あの子は早く帰らないといけない」

 

そう思いなおし、今度は足音に気をつけながら野獣は猫のいた場所へと向かった

 

そうしてたどり着いた場所に、まだ猫はいてくれた

 

雨が降っているせいなのか、屋根のある渡り廊下から動きたくないようだった

 

野獣「さてどうしたものか…」

 

猫をどうやって捕まえようか、考えてみるがなかなかいいアイデアが思いつかない

 

野獣「ふむ…」

 

悩んだ野獣がふと空を見つめた時、雨はすっかり弱くなり先ほどよりも雲間から月が大きく出ていた

 

野獣「しかし、見れば見るほど猫の形だな」

 

月の模様は黒猫みたくはっきりと猫の形をしていた

 

ちかちかとまばゆい光を放つ月に我を忘れて数秒間見つめてしまったとき、野獣の足元に何かの気配を感じた

 

野獣「??」

 

気配を感じた野獣が足元をみると、なんと猫が足にすりよってきてるではないか

 

野獣「…怖くないのか」

 

毛むくじゃらの野獣を一切怖がらない猫は、そのまま野獣になんなく抱っこされてしまった

 

野獣「ははは…可愛いな」

 

抱っこする野獣の顔をぺろぺろ舐める猫に野獣の表情が和らぐ

 

その時、猫を抱っこしていた野獣が猫の瞳を見た

 

野獣「なんだ…吸い込まれるような瞳だな」

 

猫の瞳は青のような緑のような、、まるで宇宙のような色をしていた

 

見たことない色の混じり方に野獣がしばし見惚れていると

 

ふっと意識が遠のく感覚を覚える

 

野獣「…なんだ?」

 

それは気のせいではなく、何度か意識が遠のく感覚があったと思った後、とうとう野獣は意識を失いその場に倒れてしまうのだった

 

 

そのころつくしは、野獣の異変になにも気づくことなどなく、お風呂上りに照明と楽しそうに会話していた

 

野獣は、まだ小雨が降る中、渡り廊下の入口で倒れてしまっている

 

だが、野獣の意識はこことは別のところにあった

 

そこは……ある家の部屋のなかだった

 

美作(野)「……??」

 

司「おい、あきら、何寝てるんだよ」

 

美作(野)「あき…ら」

 

司「家に帰ってから寝ろよ、昨日もお前ここに泊ってっただろ」

 

野獣の意識は、現実世界のあきらと重なってしまった

 

それになかなか野獣は気づけない

 

美作(野)「……ここはどこだ」

 

司「どこもなにも、俺の家だよ、お前寝ぼけるのもいい加減にしろ」

 

司の言葉を聞いた後に、野獣はガバっと起き上がりあたりを見回した

 

一度も見たことがない景色なはず

 

だがどこかでこの世界を知っていると野獣は思った

 

美作(野)「……」

 

司「お前なんか変だぞ?熱でもあるのか??まあ、おかしくもなるよな、牧野はいなくなるし、牧野に続いて総二郎とも連絡とれねえし…」

 

現実世界では、つくしがいなくなってから数日後の世界のようだった

 

つくしに続いて総二郎までも連絡がつかなくなったようだった

 

どうやら司やあきらはつくしと総二郎を探すために連日一緒にいるようだった

 

司「類は気になる事があるんだ…とか言ってたわりに寝てばっかいるしよ」

 

あきらや司とともに類の姿は見えず、司が言う通り、類は自宅で寝ることが多いようだった

 

美作(野)「……お前は、どうみょうじ…か?」

 

司「あ?何言ってんだよ、ほんとどうかしちまったのか?」

 

司はここでやっとあきらが寝ていたソファの方を振り向く

 

すると、血相をかえた美作が戸惑っている表情が目に飛び込んできた

 

司「…おいおい、どうしたんだよ」

 

司があきらに近寄る

 

美作(野)「…………」

 

司「……お前、あきらじゃねえな?」

 

野生のカンとでもいうのだろうか

 

司の得体のしれない獣のような直感で美作あきらの姿をしているこいつがあきらではないことがバレてしまったのだった

 

 


 

 

連休で更新をお休みしていました

 

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